「これであなたは、記憶操作の魔法への防御が常に出来るようになった。ラップは、一度かければそれで大丈夫よ。永続魔法だから」
「はい」
「思ったよりも早く習得できたわね。あなたは吸収力も勘も良いし、良い魔法使いになれるわ」
「そうですか。なんだか意外だな。私に魔法の才能があっただなんて」
「ねぇ。ついでに火属性の魔法もやってみない?」
「はい。是非」

それからブラウンは、ジャガリーから火属性の魔法を教えてもらう事になった。

「外に出ましょう。中では危ないわ」

小屋の外に出て、広い庭へと出てきた。

「炎属性は、怒りの感情を持つ事が大切なの。ねぇ、ブラウン。あなたが最近、腹が立った事は?」
「お姉ちゃんを悪魔に殺された事です。そしてお姉ちゃんを守れなかった自分に対して凄く怒りの気持ちがあります」
「その怒りの気持ちを全身に巡らせて。頭のてっぺんから右手へ。右手から右足へ。そして左足。左手へといって、また頭のてっぺんに戻ってくる。ぐるりと一周させるイメージを持って」
「…………」

ブラウンは目を閉じて、意識を集中させた。
するとブラウンの体の周りから、赤色のオーラが出てきた。

「いいわね。とても集中できてるわね。次にそのまとったオーラを右手の一点に全て集めてみて」
「はい」
「ファイヤーボールと呪文を唱えて、あそこにある木を燃やしてみて」
「ファイヤーボール!!」

ブラウンの右手から赤い火球が飛び出して、的である木に命中した。
そして木は、燃えて灰になった。

「できた!!」
「凄いわ。一発で成功よ。ブラウン。あなた凄いわ。実質一日でラップとファイヤーボールをマスターしたんだもの」
「ジャガリーさんの教え方が上手いおかげですよ」
「ねぇ。ブラウン。あなた剣を扱えるって言ってたわよね?」
「はい」
「今のファイヤーボールの応用技で、剣先に炎属性をまとわせることで、炎をまとった剣になるの。こういった応用もできるから、ついでに頭の隅にでも入れておいて覚えておくといいわ」
「わかりました。ありがとうございます」

ブラウンは、記憶操作の防御魔法ラップと炎属性のファイヤーボールを身につけた。

「ジャガリーさん。私、一度コールランドに帰ろうと思います。父さんも心配していると思うので」