翌朝、ブラウンは、美味しそうなご飯の匂いで目が覚めた。

「おはよう。ブラウン。よく眠れた?」
「おはよう。お姉ちゃん。うん、よく眠れたよ」
「マリアさんが朝ごはん作ってくれたよ。着替えたらリビングにおいで」
「うん。ありがとう」

ブラウンは、もう一着の漆黒の服に着替えた。

「やっぱり黒だよね。黒は女の魅力を引き立ててくれる」

ブラウンは、部屋の中で鏡を見ながら独り言を呟いた。

着替え終わり、リビングへ行った。テーブルの上には、香ばしい匂いが漂うトーストとスクランブルエッグとハムが並んでいた。

「うわぁ!!美味しそう!!」
「さあブラウン。座って。食べましょう」

マリアがブラウンに座るように言う。
ブラウン、メープル、マリア、ガーネットの全員が席に座った。

「いただきます!!」

ふわふわのスクランブルエッグとハムが、ブラウンの口の中に運ばれる。

「うー!!美味しい!!」
「そんなに美味しそうに食べてくれるなら、作った甲斐があったわ」

マリアが嬉しそうに言う。

「ブラウン。朝ごはん食べたら出かけましょう。昨日言った、もうひとつのお気に入りの場所に行こう」
「うん!!どんなところかなー。楽しみ」
「それは行ってからのお楽しみ」

朝ごはんを食べ終えると、ブラウンとメープルは支度をして出かけた。
ブラウンは、メープルについていくとメープルは、山道へと入っていった。

「ブラウン。こっちだよ。この山を登っていくの」
「こんな山に一体何があるの?」
「ふふふ。もうすぐだよ」

そこから少し歩くと、目的地に着いた。

「うわぁあ!!綺麗!!凄い!!」
「ね?とっても良い場所でしょ?」

そこは辺り一面が、様々な色と種類の咲き誇る花畑になっていた。
その絶景にブラウンは、ただただ感動した。

「凄い!!こんなに色々な花が咲いている場所、コールランドでも見た事ない」
「ここはね。偶然見つけたんだ。多分、他の人も知らないんじゃないかな。とても綺麗だからブラウンに是非、見せてあげたくって」
「うん!!凄いよ!!これ!!」

二人は、この絶景を眺めていた。
それからしばらく時間が経った時だった。

花畑の中心に、何か黒い霧のようなものが現れた。

「ん?ねぇ。お姉ちゃん。あれ何なんだろう?」
「どれ?」
「あの真ん中の黒いの」
「ほんとだ。何あれ」