『きゃははは。なにそれえ。』




私を蔑むような笑い声が父と由美さんのいる部屋から響いた。




「どっちも選ばないって選択肢は無いのかな。」




「だって担任にまで『早くどっちにいくのか決めてもらわないと附中に受かっても入学関係の書類が書けないから早めに決めてね。』なんて言われたんだよ。」




惨め過ぎない?




なんか私の人生まるっと馬鹿らしくなってきた。





あっそうそう。附中ってのは国立の附属中って事。小学校は当然附小。附属小学校の略称。



当然、附小に入ったのも親がいい履歴書の子どもを持ちたいから。




ただそれだけ。




公立とほぼ変わらない金額の校納費なのに『良い学校に行った』というマウントが取れるから。




母からすりゃその方がありがたいんだろうね。