「さっきからゆうちゃんの隣で爆睡してる男だよ。」




「ですよね。」




「うん。こいつやばいでしょ。」




「多分、父親を嫌いな気持ちがわからないんでしょうね。(はる)には。」




「多分ね。」




「自分の父親がいい人だったら(はる)みたいなこと言っちゃうと思います。」




「うん。俺も。だからあの時もうちょっと(はる)の言ってること聞けばよかったかなって思ってる。」




「もう5年も前だからね。俺も子供だったな、って。」




「そうですね。私も何年か経てば(はる)に付いてきた事を後悔するんですかね。」




「怖いこと言うね。」




横から感嘆したような声が聞こえた。




(はる)?! いつの間に起きたの?」




「今でしょ。」





「なに、ネタ?」




「ついたよ。」




どこぞの林さんのようなセリフを吐いた(はる)にツッコむと、(はるか)さんが到着を知らせた。




「んー。あっ、疲れたあ。」




つい先程、本家とやらでは存在した覇気が欠片もない。




有価(ゆうか)、多分俺には元々覇気なんてそんなにないよ。」




え、もしかして聞こえてた?透視でもできんの?てかその前に、