それからだった。

僕が”仮面”を被るようになったのは。

高校に入学して二週間が経とうとしていた頃だったか、僕は急に怖くなった。

このままずっと独りぼっちなのかと思ったからだ。時々話しかけてくれるクラスメイトは数人いたし、依代や悠樹とも廊下ですれ違う時には話すし、家に帰ってから連絡だってほぼ毎日取り合っている。

でもみんなだんだんと高校生活に慣れてきてクラスでのグループも何となくできてきていた。