朝、ベッドから起き上がると酷い頭痛が僕を襲った。思わず小さく悲鳴をあげる。
学校に行くということに対する精神的なものなのだろうか。そう考えてとりあえず顔を洗う。両親は共働きで昨日は二人とも忙しく、帰ってこなかったため、朝食は軽く摂った。

リュックを背負って外に出ると、醜く思えるほどにギラギラと光っている太陽があった。そのせいかまだ五月だというのに蒸し暑い。

一人で歩いているとドタドタと二、三人の走る音が聞こえてきた。いつも静かな通学路だけあって足音は大きく響いている。

それはどんどん近づいてくる。何なのか気になって振り向こうとすると肩に衝撃がはしった。
その瞬間に僕は理解した。