クラスメイト達も学年が上がって気が抜けてきているのか、もうすぐ本鈴がなるというのにまだ十人程登校してきていない。

遅刻しないようにしようという考えはないのだろうか。
でも僕には関係の無いことだ。そう思い、
リュックから筆箱を出そうとした時

「よお、昴。」

そう声を掛けてきたのは隣の席の土屋大羅だった。