私と彼がネットで出会った頃。
私は正直このまま生き続けることに限界だった。
そこで恋をしてしまった。
どうせ叶わぬ恋なのに…。
その人の名前はまだその時は知らなくて
“ヒナタ”って人だったからそのまま“ヒナタ”って呼んでたな。通話できるだけで幸せだった。
本当は付き合いたかった。
でも、その時彼には彼女がいた。
私なんか敵わない。
それなのに出会って浅いけどある日こんなこと言ってくれたんだ。
『将来、スミレのお義父さんに「娘さんをください。」っていっちゃるで』
って。
他の人が聞いたら「なにそれ、タラシじゃん」
って言われるかもだけど
私は嬉しくて、まだもう少し生きようって思えたな。
*
夏休み始め。
いつものように通話してたら突然
「月が綺麗だね」
「え?これ、どっちの意味!?
知らずに使ってるだけ?彼女いるのに
そんなこと言っちゃダメだよ、ヒナタ。」
「彼女とはもう別れたんだ。その反応ってことは知ってるんだね。この話。改めて言うね。
月が綺麗ですね。」
「死んでもいいわ」
これが私たちの馴れ初め。
それからほぼ毎日2時間近く通話してたけど、夏休み後半を境に引越しするらしくてなかなか通話が出来なくなっちゃった。
まぁ、まさか転校してきたのがヒナタだとは夢にも思わなかったな。
だって、秋にはヒナタの方に行って1泊2日で一緒に遊ぶ予定だったから。
*
放課後。
「ねね、澄麗。びっくりした?」
「びっくりしたよ〜。当たり前じゃん!」
そう、びっくりするのは当たり前。
だってそもそも彼は1つ年上。
なのに同級生になってるんだから。
理由を聞けば
澄麗と高校生活を一緒に暮らしたい
ってことで留年してきたらしい。
嬉しいけど、少し心配。
*
今は彼、ヒナタもとい菊井 陽凪薫くんと下校している。なぜそうなったかというとまさか家の方向が、一緒だった。ということだ。
みんなには隠してたというか、ネット恋愛とか心配されそうで言えてなかったし、恋バナなんてそもそもしないし、一学期はよく休んでたから久々の登校であの爆弾発言はやばいよ。
「あれからみんなに質問攻めされたんだからね?ねぇ、聞いてる?」
「うん、ごめんってば。
こっちは分かってたからつい口走って言っちゃった。」
陽は転校手続きで先生に呼ばれていなくなるし!こっちは大変だったんだからね?
まぁ、多分私は同姓同名のドッペルゲンガーの別人だと思ってるね。いや、絶対!
「そろそろ私の家だけど陽凪薫は?
どのへん?」
「え?言ってなかったっけ?
澄麗の隣の家のアパートで澄麗の部屋の隣ぐらいにある部屋だよ?
前、通話してた時「隣のアパートにヒナタが来て欲しい」って言ってたじゃん?」
いや、いったんだけど心の準備がぁぁぁぁ!!!
いや、それってさ?大学になってからって言ってたよね?え?今高校生だよ?しかも一人暮らし?
「おかえり〜澄麗。今日久々の登校お疲れ様。
ところで隣の彼は?」
あ、最悪なタイミングでママに見つかった。
なんて言い訳しよう……。
『彼氏ですっ!』
って言えるかぁぁぁぁ!!
陽凪薫、たすけてぇ(泣)
「初めまして。今日から転校してきてお隣のアパートに引っ越してきた菊井 陽凪薫です。
すみ、いえ、和泉さんにはちょっと道に迷ってしまってちょうとど家が隣だったのて一緒に帰ってきました。あとで、引越しの手土産を持っていきますのでよろしくお願いします。」
「あっ、和泉さん今日は色々とありがとうっ。
またあとで。」
「うんっ!」
私は正直このまま生き続けることに限界だった。
そこで恋をしてしまった。
どうせ叶わぬ恋なのに…。
その人の名前はまだその時は知らなくて
“ヒナタ”って人だったからそのまま“ヒナタ”って呼んでたな。通話できるだけで幸せだった。
本当は付き合いたかった。
でも、その時彼には彼女がいた。
私なんか敵わない。
それなのに出会って浅いけどある日こんなこと言ってくれたんだ。
『将来、スミレのお義父さんに「娘さんをください。」っていっちゃるで』
って。
他の人が聞いたら「なにそれ、タラシじゃん」
って言われるかもだけど
私は嬉しくて、まだもう少し生きようって思えたな。
*
夏休み始め。
いつものように通話してたら突然
「月が綺麗だね」
「え?これ、どっちの意味!?
知らずに使ってるだけ?彼女いるのに
そんなこと言っちゃダメだよ、ヒナタ。」
「彼女とはもう別れたんだ。その反応ってことは知ってるんだね。この話。改めて言うね。
月が綺麗ですね。」
「死んでもいいわ」
これが私たちの馴れ初め。
それからほぼ毎日2時間近く通話してたけど、夏休み後半を境に引越しするらしくてなかなか通話が出来なくなっちゃった。
まぁ、まさか転校してきたのがヒナタだとは夢にも思わなかったな。
だって、秋にはヒナタの方に行って1泊2日で一緒に遊ぶ予定だったから。
*
放課後。
「ねね、澄麗。びっくりした?」
「びっくりしたよ〜。当たり前じゃん!」
そう、びっくりするのは当たり前。
だってそもそも彼は1つ年上。
なのに同級生になってるんだから。
理由を聞けば
澄麗と高校生活を一緒に暮らしたい
ってことで留年してきたらしい。
嬉しいけど、少し心配。
*
今は彼、ヒナタもとい菊井 陽凪薫くんと下校している。なぜそうなったかというとまさか家の方向が、一緒だった。ということだ。
みんなには隠してたというか、ネット恋愛とか心配されそうで言えてなかったし、恋バナなんてそもそもしないし、一学期はよく休んでたから久々の登校であの爆弾発言はやばいよ。
「あれからみんなに質問攻めされたんだからね?ねぇ、聞いてる?」
「うん、ごめんってば。
こっちは分かってたからつい口走って言っちゃった。」
陽は転校手続きで先生に呼ばれていなくなるし!こっちは大変だったんだからね?
まぁ、多分私は同姓同名のドッペルゲンガーの別人だと思ってるね。いや、絶対!
「そろそろ私の家だけど陽凪薫は?
どのへん?」
「え?言ってなかったっけ?
澄麗の隣の家のアパートで澄麗の部屋の隣ぐらいにある部屋だよ?
前、通話してた時「隣のアパートにヒナタが来て欲しい」って言ってたじゃん?」
いや、いったんだけど心の準備がぁぁぁぁ!!!
いや、それってさ?大学になってからって言ってたよね?え?今高校生だよ?しかも一人暮らし?
「おかえり〜澄麗。今日久々の登校お疲れ様。
ところで隣の彼は?」
あ、最悪なタイミングでママに見つかった。
なんて言い訳しよう……。
『彼氏ですっ!』
って言えるかぁぁぁぁ!!
陽凪薫、たすけてぇ(泣)
「初めまして。今日から転校してきてお隣のアパートに引っ越してきた菊井 陽凪薫です。
すみ、いえ、和泉さんにはちょっと道に迷ってしまってちょうとど家が隣だったのて一緒に帰ってきました。あとで、引越しの手土産を持っていきますのでよろしくお願いします。」
「あっ、和泉さん今日は色々とありがとうっ。
またあとで。」
「うんっ!」