やばい!これはやばい!!

まさか夏休み明け初日の登校に遅刻するなんて…。

いつもより早く寝たから大丈夫だと思ってたらアラームかけ忘れてた…。ほんとサイアク。


「なんでこんな日に限ってお母さん起こしてくれないのよ!」

 そういえば先生が夏休み前に何か言ってなかったっけ…?
 あぁもう!思い出せないし、そんなこと考えてる暇はなぁぁい!!

 とりあえず急げ!私!

 キーンコーンカーnガラガラガラッ

「ギリギリセーフッ!」
「残念。ギリギリアウトよ、和泉 澄麗《いずみ すみれ》さん。
今日は遅刻しないように言ってたでしょ?


まぁ、大事なところには間に合ったからよしとするわ。
転校生くん、入ってらっしゃい」

 え?転校生?あ、思い出した。「夏休みが明けたら転校生が来るからみんな遅刻しないように。特に和泉さんあなたよ。」って言われたんだった。「名指しするな!」って思ったんだった。

 「失礼します。僕の名前は菊井 陽凪薫 《きくい ひなた》です。転校は初めてで、右も左も分からないので教えていただけると嬉しいです。
あと、ギリギリアウトだったスミレの彼氏です。よろしくお願いします。」




「……え?えぇ!?も、もしかしてヒナタ!?」

「うん。正真正銘ギリギリアウトだったスミレの彼氏だよ」

「2回も言うな!」

あ、これはやっちゃったパターンでは!?
あぁ、もう!教室静まり返ってるし、、、
せんせ〜たすけてぇ〜(泣)


「じゃ、じゃあ、菊井くんは和泉さんと知り合いってことだから知ってる人が近くにいた方が落ち着くよね!慣れるまで和泉さんの隣の席ということで。2人とも席について。ホームルーム始めるわよ。」

「「はーい」」