清水がブレザーのポケットから何かを取り出した。
「――ッ、おい!」
取り出したそれに、宏美は声をあげた。
心美の顔が青くなったのがわかった。
「――あんたなんか…宍戸くんの幼なじみなんでしょ…?」
カチカチと音を立てながら、カッターナイフを出している清水の顔は恐怖だった。
目は大きく見開かれているうえに、表情は変わっていない。
「ただの幼なじみのあんたが宍戸くんの隣にいることは許されるのに、どうして…どうして、私は宍戸くんの隣にいることは許されないの…?」
唇だけを動かしているその姿は、まるでロボットのようだと宏美は思った。
「おい、やめろ…。
清水、それを離すんだ…」
説得をする宏美だが、清水の耳には入っていないようだった。
「――ッ、おい!」
取り出したそれに、宏美は声をあげた。
心美の顔が青くなったのがわかった。
「――あんたなんか…宍戸くんの幼なじみなんでしょ…?」
カチカチと音を立てながら、カッターナイフを出している清水の顔は恐怖だった。
目は大きく見開かれているうえに、表情は変わっていない。
「ただの幼なじみのあんたが宍戸くんの隣にいることは許されるのに、どうして…どうして、私は宍戸くんの隣にいることは許されないの…?」
唇だけを動かしているその姿は、まるでロボットのようだと宏美は思った。
「おい、やめろ…。
清水、それを離すんだ…」
説得をする宏美だが、清水の耳には入っていないようだった。