* * *

高校に入学してから2ヶ月が経ったある日のことだった。

「告白された!?」

学校の帰り道、宏美は驚きのあまり大きな声をあげた。

「うん、告白された」

心美は落ち着いた様子で首を縦に振ってうなずいた。

「誰に?」

宏美が聞いたら、
「2年生、体育館の裏に呼び出された。

あなたが入学した時からずっと見ていました、好きです…って」

心美はやれやれと言うように息を吐いて答えた。

それに対して、宏美の胸の中がモヤモヤしたものに包まれていることに気づいた。

(何だ、これは…?)

何かの病気なのだろうか?

そう思いながら、
「…それで、返事したのか?」

宏美は心美に聞いた。