「行きましょう」

「はい」

小祝とミヒロは楽しそうに話をしながら、『ブルーグラス』を後にした。

彼らの後ろ姿を見送ると、どこかの芸人よろしく入口からひょっこりと大山が顔を出した。

「あいつら、そんな仲だったのか?」

2人仲良く昼食を共にするほど仲良くなったのかと思いながら、
「小祝さん、やるなあ」

大山は感心していた。

「後で小祝さんを問いつめてやろう」

大山はそう呟いて、コンビニに向かおうとした時だった。

「すみません」

声をかけられたので振り返ると、制服姿の警察官がいた。

「はい、何でしょうか?」

大山がそう声をかけると、
「こちらで島田一択(シマダイッタク)さんが働いているとうかがったのですが、彼はいますでしょうか?」

警察官が聞いてきた。