「いえ、別に…ねえ?」

宏美はそう言って馬に声をかけた。

「ああ、全然っすよ」

馬は手を横に振って、大山に言った。

「一応聞くけど、君たちの関係って何なの?」

そう聞いてきた大山に、
「あー、えーっと…兄妹かな?」

宏美は答えた。

「へえ、兄妹の割には似てないような気がするけれど」

続けて言ってきた大山に、
「よく言われる…ね?」
と、馬は宏美に声をかけた。

「えっ…ああ、うん、言われるね」

宏美はコクコクと首を縦に振ってうなずいたのだった。

馬は宏美を肘で小突くと、
「何で兄妹なんて言ったんだよ」
と、言った。

「だって、他に何も思いつかなかったんだもん」

宏美は肘で馬を小突き返した。