ミヒロは自分のことをじっと見つめている彼らに気づいていないと言うように、喫煙室の前を通り過ぎたのだった。

彼女の後ろ姿が見えなくなると、
「ものすごい美人だったな…」

小祝はポーッと顔を紅くさせながら言った。

「あれが例の彼女だ…」

大山の視線は、もういなくなっている彼女に向けられたままだった。

「胸、ものすごいデカくなかったか…?

たわわに実っているどころの問題じゃないぞ、あれ。

少なく見たとしても、Dはあるはずだ!」

「どこ見てんだよ…」

「グラビアアイドルなんか目じゃないぞ!」

「小祝さん、落ち着いてください。

気持ちはわかりますけど、落ち着いてください」

ミヒロを見たせいで興奮状態になっている小祝を大山はなだめるのだった。