彼は宏美の様子に気づいていないらしく、ジーンズのポケットから何かを取り出すと、それをスタッフに渡した。
チケットだった。
「はい、2名様ですね。
どうぞ、お入りください」
スタッフは男の手からにこやかにチケットを受け取ると、中に入るようにと促してきた。
「行こうか」
男はそう声をかけてきたので、宏美は彼と一緒にライブハウスに足を踏み入れた。
「あの…」
中に入ると、宏美は彼に声をかけた。
「自分が生前に所属していたバンドが今はどうなっているのかが心配だったんでしょ?」
そう言った男に、宏美は驚いた。
「えっ、何で?」
(と言うか、生前って…)
何で目の前の彼は生前の自分が所属していたバンドのことを知っているのだろうか?
チケットだった。
「はい、2名様ですね。
どうぞ、お入りください」
スタッフは男の手からにこやかにチケットを受け取ると、中に入るようにと促してきた。
「行こうか」
男はそう声をかけてきたので、宏美は彼と一緒にライブハウスに足を踏み入れた。
「あの…」
中に入ると、宏美は彼に声をかけた。
「自分が生前に所属していたバンドが今はどうなっているのかが心配だったんでしょ?」
そう言った男に、宏美は驚いた。
「えっ、何で?」
(と言うか、生前って…)
何で目の前の彼は生前の自分が所属していたバンドのことを知っているのだろうか?