「ひーろーみー」

「ミヒロちゃーん」

「痛い、やめて…」

あっちだこっちだと言うように腕を引っ張られている宏美はどうすることもできない。

「もう同時につきあったらどう？」

武藤が言った。

「何でじゃ！」

あまりにも無責任過ぎる答えに、宏美は言い返した。

「小祝くんが彼氏で心美ちゃんが彼女みたいな感じで、３人仲良くつきあえばいいじゃない」

そう言った武藤に、小祝と心美はその手があったかと言わんばかりに首を縦に振ってうなずいた。

「待て待て待て、真に受けるな！

神様、今すぐに戻って俺を連れて行ってくれ！

帰ってきて早々に何でこんな目に遭わなきゃならんのだ！？」

宏美の悲痛な叫びに、この場は爆笑に包まれたのだった。

☆★ＥＮＤ☆★