「行こか」

神様と3人の天使たちが宏美の隣に並んだ。

「はい」

宏美は返事をすると、彼らと一緒に歩き出した。

「宏美…」

その後ろ姿を見ながら、心美は名前を呼んだ。

「さようなら…」

心美が呟くように言ったその瞬間、宏美の躰がまぶしい光に包まれた。

その光に溶け込むように、宏美は彼らと一緒に消えたのだった。

この場が元に戻った時、
「何か、夢みたいだったな」

武藤が言った。

「ああ、こんなことってあるんだな」

そう言ったのは、宗助だった。

「心美ちゃん」

卓真は心美に声をかけた。

「もう大丈夫だよ」

それに答えるように、心美は笑った。

全てを吹っ切ったようなその笑顔に、卓真と宗助と武藤はホッと胸をなで下ろした。