「心美、落ち着くんだ」

「そんなの嫌よ…!」

「理解してくれ、約束なんだ」

「私にした約束と神様が出した約束のどっちが大切だって言うの…?」

「――ッ…」

すぐにその質問に答えることができなかった。

「私、宏美と一緒にいたい…!

宏美が女の子でもいいから、ずっといたい…!」

「心美、頼むから理解してくれ…」

「何でそう言うの…!?

何でそうやって突き放すことを言うの…!?」

「心美…」

「もう私のことなんて好きじゃないの…!?

嫌いになったから、そんなことを言うの…!?」

「心美…」

「ねえ、何か言ってよ…!

答えてよ…!」

「心美!」

怒鳴るように心美の名前を呼んだその時、宏美は目の前が真っ暗になった。