同じ頃、ミヒロは鏡を見ていた。

「どうした?

自分の顔の美しさに見とれているのか?」

そう言って声をかけてきたのは、冷ややっこだった。

サポート役がモアイ像から冷ややっこに変わったのだ。

ミヒロは鏡越しから冷ややっこを見ると、
「1週間だなって思って」
と、言った。

「1週間…ああ、きのこ頭のお家騒動か」

冷ややっこは思い出したと言うように言った。

「だけど、きのこ頭の中ではもう答えが出ているんだろう?」

そう言った冷ややっこに、ミヒロは首を縦に振ってうなずいた。

「何だか、納得が言っていない様子だな。

もしかして、玉の輿を狙ってるとかそう言う訳か?」

「バカ、違うわ」

冷やかすように言ってきた彼に向かって、ミヒロは言い返した。