(えっ、何…?)

自分の身に何が起こったのか、心美は理解ができなかった。

「宍戸くん、彼女とかいたりするのかな?」

「さあ、どうだろうね」

談笑をしていた彼女たちと目があった。

「…い、いないよ」

何か答えなければいけないと思った心美は、そう言った。

それに対してレイラは首を傾げると、
「あたし、何にも言ってないんだけど…?」
と、言った。

「えっ…さっき、宏美に彼女がいたりするのかって」

そう言った心美に、
「でも、つきあいたいとは思わないかな」

リリは苦笑いをしながら言い返した。

「あたし、彼氏いるもん」

そう言ったのはレイラだ。

「えっ、そうなの?」

驚いて聞き返した心美に、
「塾のクラスメイトの男の子とつきあっているんだ」

レイラはヘヘッと笑った。