青木に一喝された島田は、小祝の手を離した。

「まずは彼に考える時間を与えてやってください。

そうですね、少なくとも１週間は時間をあげた方がいいでしょう」

青木が言った。

「い、１週間って…」

戸惑っているカホの父親を無視すると、
「小祝くん、自分にとってどうすればいいのかちゃんと考えなさい」

青木は小祝に言った。

「…はい、わかりました」

小祝は呟くように返事をした。

「聞きましたか？」

小祝から返事が出たことを確認するように聞いてきた青木に、
「わかった、１週間だぞ」

島田は小祝に言った。

「もし１週間経って、息子さんの返事が自分と違うものだった場合はその時はもうあきらめてください。

先ほどのように無理やり連れ戻すのもダメですからね」

そう言った青木に、
「わかった、そうします…」

島田は悔しそうに返事をした。