小祝の視線がミヒロへと向けられた。

「えっ?」

(お、俺?)

突然自分の方に向けられた視線に、ミヒロこと宏美はどうすればいいのかわからなかった。

(何か、ものすごいよくない展開になりそうな気がする…)

小祝はそんな宏美の気持ちに気づいていないと言うように、ズンズンと歩み寄ってきた。

それから島田に視線を向けると、
「俺は、彼女と結婚を前提に交際をしています!」
と、宣言したのだった。

「ええっ!?」

「う、ウソでしょ!?」

カホと父親は驚きを隠せない様子だった。

「君たち、そんな関係だったんだ…」

大山は呆然としていた。

「えっ…お、うぉぉぉい!」

まさかの小祝との交際宣言に、宏美はベテラン芸人よろしくと言うように大声をあげた。