「あんた、自分の息子がどれだけ頑張っているかわかってるんですか!?

何で息子の気持ちを理解しようとしないんですか!?

気づかねーにも程があるだろ、このハゲ!」

ミヒロはまくし立てるように島田に怒鳴った。

「誰がハゲだ!?」

島田がミヒロに向かって怒鳴った。

「やってまった…」

勢いだったとは言え、自分が思っていたことが口から出てしまった。

「ミヒロちゃん、それは言い過ぎだ。

ハゲはいくら何でもない。

そりゃ、相手は見事なまでのハゲだと言うことはわかる。

だけど、ハゲは言い過ぎだと俺も思う」

ミヒロをたしなめるように叱っている大山だが、
「いや、あんたの方がハゲだハゲだと言い過ぎていますから」

ミヒロはツッコミを入れた。