自分の聞き間違いじゃないようだ。

「島田さん、息子さんに間違いないですか?」

警察官の1人が中年男に質問した。

「はい、息子です」

それに対して、中年男――小祝の父親である島田が答えた。

「えっ、息子!?」

大山はまた驚いた。

「あの…本当に、何かの間違いじゃないんですか?

だって、名前が違いますし…」

ミヒロは小祝に問いかけるが、彼は答えたくないと言うように唇を閉じて目をそらした。

つまり、本当みたいだ。

「勝手に家出をしやがって!」

怒り心頭の様子で言った島田に、
「えっ!?」

ミヒロと大山はまた声をそろえて驚いた。

「小祝さん、家出をしてたんですか!?」

大山は早口で小祝に問いかけた。