私は大和さんのことが、好きです。
 ずっと……あなたのそばにいたいです。

「大和さん……キス、してくれませんか」

「キスしたいなら、してやってもいい」
 
 ちょっとツンツンしてるかもだけど……。

「……お願いします」

「ん、分かった」

 私のお願いを素直に受け入れて聞いてくれる、心の優しい人なんだ。
 大和さんとだったら私は、本当に幸せになれるかもしれない。……心からそう思えた。

 大和さんとのキスは、大人なキスだ。ちょっぴりほろ苦く感じる。
 でも……とても好きなキスだ。

「大和さん……抱いてくれませんか?私を……」

「……美結?」

「お願いします……。抱いて……ください」

 私は大和さんにそうねだった。 何もかも、大和さんで上書きしてほしくて。
 イヤなことを全部、忘れさせてほしくてーーー。

「本当にいいのか?」

「……はい」

 頷いた私を、大和さんは抱き上げ寝室のベッドまで運んだ。

「美結……」

 そうしてまた私は、大和さんの柔らかい体温に包まれながら、大和さんとのキスに溺れた。
 目を閉じて、大和さんの身体を全身で受け入れる準備をした。
 
 気が付いた時には、大和さんの熱い体温が私の身体全体にまんべんなく伝わってきて、身体全体に熱い刺激が響き渡っていた。
 その体温は心地よくて、心までも蕩けそうだった。

「大和さん……好きです」

 大和さんから伝わってくるその体温に、私は意識を手放していたーーー。