と言うと、大和さんは私の頬に撫でるように触れた。
「大和、さん……?」
どうして……? こんなに見つめられると、私……。
「そんなに見つめると……キス、するぞ」
大和さんのその真剣な眼差しからは、目が逸らせなくて……。
「いいのか?しても。……本当にキス、するぞ」
大和さんのその答えの後、私は自分から、大和さんの唇にキスをしてしまっていたーーー。
「……あっ」
しまった……。自分からキスを、してしまった……。
「ご、ごめんなさい……。大和さん……」
そんなことするなんて……。私ったら、何をしてるんだろう……。
「……んっ」
だけどそう思った時、再び今度は大和さんの方から、唇に触れてきた。
「や、大和……さん……」
またキス、しちゃった……。
「さっきの、冗談で言ったんだけどな」
大和さんはそう言って、再びタバコに火を付けて吸い始めた。
「すみません……。大和さん、私……あのっ」
なんて言えばいいのか分からなくて、口ごもってしまった。
「キスして、ごめんなさい……」
「いや、俺もキスしたし。……お互い様ってことで」
「は、はい……」
どうしたらいいのだろう、この雰囲気。
「……でも美結からキスしてくるとは思ってなかったから、ビックリしたけど」
「す、すみません……」
大和さん、引いてるのかな……。
「……まあ、悪い気はしなかったけど」