「うぅ、、、。」
眩しい。さっきの白い光はなんだったのだろうか。教室であんな眩しい光、でるわけないし....って、、、、


 目を開けるとそこには、ただただ広い草原と森があった。
「えぇぇぇぇぇぇぇ〜?」
「っ。いったいなんの騒ぎだよ、伊藤。急に大きな声上げんじゃねえょ.....は?」
「伊藤、いったいなにがあったの?って、、、、」
「うう〜、ま、眩しいよ〜」
新垣、深澤、深沙と立て続けにみんな起きてきて、みんな同じようにこの状況に驚いていた。


「他の、クラスのみんなは?」
真っ先にクラスメイトの心配をするのが彼女らしいところだ。っと、呑気に考えている場合でもないか、、



「心配ないよ。他の子達は、他の場所で無事にいるよ、桐谷深沙さん♪」
声をする方、頭上を見上げると、少女(?)が空中に浮いていた。ここは、あの噂の異世界なのだろうか?異世界転生的なやつ?あれ、でもそしたら、私死んでる?それとも、これは幻覚?これは夢?そもそも、なんで名前、、?
「落ち着いて、伊藤春香さん♪君たちは死んでいない。向こうの世界で、少し眠っているだけだよ」
考えていることを全て見透かされているようで、少し怖い。この少女は一体何者なんだろう。


「向こうの世界でってことは、やっぱりここは異世界ということになるのかな、そこの少女さん?」
「少女とは失礼なっ。これでも私100歳はこえてるんだからね〜?あと、エリアナっていう名前があるから。一応、この世界の管理人。覚えといてねっ♪あと、この世界が君たちが今までいた場所と違うっていうのは、アタリだよ〜」

いちいち、語尾に「♪」が付きそうな話し方をする管理人だ、全く。なぜかわからないけれど、この世界の管理人と会話ができて、ここが異世界だということは理解した。

だけど、
「なぜ私たちはここに連れてこられたの?どうしたら帰れるの?」
同じことを考えていた様子の深沙がそういうと、「まあまあ、そう焦らないで」と言うエリアナ。
「焦らないでも何もなぁ、俺たちはここで一体、、、」


『東桜学院中等部2年2組の皆さん!もう、目が覚めたかな?ここはロムニカ王国。君達が想像している通り、異世界さ。私は、ここの世界の管理人エリアナだよ。ここの国王は数年前に崩御され、今は国王がいない状況なんだ。そこで、君達が呼ばれた。クラス20人を、4人1組に分けて、バラバラの場所に行かせた。3ヶ月後、国王を決める投票が行われる。候補者は君達20人だ。選ばれるように、頑張ってね〜♪この後は、私はなーんにも干渉しないから安心してね!じゃあ、健闘を祈る!!』

そうまくしかけたかと思うと、エリアナの体は、光って、消えた。かと思ったら

『あ、そうそう。少しヒントあげるよ〜。今から1週間後、君たちに最初の試練が与えられるよ〜。それまで、この国の住人に頼らないで生活してね〜♪じゃないと、失格だよ〜』

と言って、今度こそ、消えた。

「は!?ちょっと待て、意味わかんねぇ」
新垣が声を上げるも、干渉しないと宣言したエリアナはもう姿を見せることすらしなかった...。