6時限目。
 英語だった。いつもと違い、授業が退屈な先生が体調不良で、私たちは、自習だ、と告げられた。監督の先生も、なぜか今日はおらず、教室内は、騒がしかった。

 私たちは、角の席に座っている深澤のところになんとなく集まっていた。
「そういえば、あの異世界の噂について、他にもなんか知らねーの?」
「具体的な事聞かないよねぇ、確かに」
私たちは相変わらず、朝と同じ話をしていた。特に情報がないと分かると、今日のおかしな現象の話をし出した。

 今日は、些細なことではあったが、イレギュラーが多い日だった。

 授業の途中、プロジェクターの電源が急に落ちたり、パソコン室の電源が落ちたり。私たちの通う東桜学院中等部の先生方の中で、機械に強い人、弱い人が極端で、今日の授業の先生方は、めっぽう機械に弱かった。まあ、おかげで授業が自習になることが多かったのだがw


「そういえば
深澤が口を開いたその時だった。


視界が急に眩しく光り、白に包まれた。私は、クラスメイトの声を遠くに聞きながら、気を失った。