★蒼空・夢


 美月をコンビニで見かけてから、同じような夢を何回もみるようになった。

 それは、大人になった美月と喧嘩をする夢。

 俺は立ちながら床に座り込んでいる美月を見下ろしていた。

 ひたすら怒鳴りあっている。

 床には割れたグラスやら食器が散乱していた。
 
 泣きじゃくる美月が床に手をおいた時、グラスの破片が彼女の手に突き刺さり、手から血が沢山流れるが、俺はイライラしすぎて気にもとめない。

 彼女はしばらくしてから泣きやみ、表情がちぐはぐすぎる笑顔で

「もう、ひとりぼっち…無理……」

 そう言い残して、スマホだけを持って家を出ていった。

 後味悪い夢だった。