#平行線の世界 蒼空がみた夢



「夢の話なんだけど、夢の中で美月に謝ることが出来たんだ……やっと謝れた。微笑んで許してくれた。罪悪感は一生消えないけど……」

 目を細めて、三日月を見ながら蒼空は言った。

 蒼空は何もかも忘れようと、こことは真逆な冬もとても暖かい場所に今まで居たらしい。

 でも、その夢がきっかけで少しずつ気持ちに、変化が起きてきて、このままではダメだと思い、地元に戻ってきたらしい。

その夢のおかげで……。

 僕は空を見上げて

「ありがとう」

と呟いた。