……いつか。
いつか、私、東京に行く。
陸くんの居る街で暮らすの。
それで陸くんと会えたなら、死んでもいい。
そんな奇跡が私を待っていてくれたなら、何を失っても構わない。
そんなふうに思ってた。
まさか。
本当に会えるなんて思ってないけど。
ただの願望だけど。
でも。
そんなふうに思ってた私って。
マジでイタい惨めな奴じゃん。
「みのりちゃん」
あきらちゃんの声で我に帰る。
心配そうなあきらちゃんの表情。
「なぁに〜?本当、大丈夫だから!元気だから!」
「本当?」
「本当だってぇー!あきらちゃん、心配しすぎだってぇー!」
ケラケラ笑ってみせた。
でも。