次の日いつも通り授業を受け、ゆうともう一人の親友、木野蒼良と帰宅、と思いきや俺は衝撃の光景を目にした。昨日の子が紙をもって俺の前を歩いていたのだ。彼女とすれ違う瞬間、俺は思わずその子に声をかけていた。「あの、君昨日俺とぶつかった子だよね⁉」彼女は急なことに驚いたのか、もっていた紙を落とした。「あぁ、昨日の。すいません、わたし前見てなくて…」「いえいえ、こちらこそすいません。あの後大丈夫でした?」「全然大丈夫で――」彼女が急に俺をまじまじと見た後、我に返ったかのように落としていた紙を拾い俺の顔と紙を交互に見た。「もしかして犬神希望さん、ですか?」「はい。のぞみですが…どうして俺のことを?」彼女は一瞬何かを言おうとしたがゆうと蒼良を見て言葉を飲み込んだ。そして「明日このメモの場所に来てください。」と小声で俺に言った。メモを開くと『笹の葉タワー地上2F』と書いてあった。そのままゆうと蒼良と別れ、家でひたすら勉強した。