「はー、夏休み終わっちゃったね」
那月が気怠そうな表情で、机の上にため息を漏らす。
「あっという間だったね。楽しかった?夏休み」
「うん。秀くんとあちこち出かけて楽しかった!」
「良かったね。那月は相変わらず秀くんにぞっこんなんだから」
「もちろん!私はずっと秀くんラブだから♪」
那月は突然キラキラした表情で顔を上げると「そうだ!」と思い出したように机の横に掛けてあった鞄を開けた。
「はい、前に撮ったプリクラ!柚歌の分」
「あぁ、すっかり忘れてた!ありがとう」
それは夏休みに四人でショッピングモールへ出かけた時、那月にせがまれて撮ったプリクラだった。
一番前でど真ん中に陣取ってピースサインを向ける秀くん。そこに那月が抱きついて、私と泰輝はその後ろに小さく写っていた。それぞれの個性を縮図のように表したプリクラが、じわじわと笑いを誘う。
「秀くんも泰輝くんもこれから推薦の準備で忙しくなるね。寂しくなっちゃうよ……」
那月は再びため息をついて、グロスたっぷりの下唇を尖らせた。彼女のどの表情をとっても愛らしい所を、私はいつも羨ましく思っている。
那月が気怠そうな表情で、机の上にため息を漏らす。
「あっという間だったね。楽しかった?夏休み」
「うん。秀くんとあちこち出かけて楽しかった!」
「良かったね。那月は相変わらず秀くんにぞっこんなんだから」
「もちろん!私はずっと秀くんラブだから♪」
那月は突然キラキラした表情で顔を上げると「そうだ!」と思い出したように机の横に掛けてあった鞄を開けた。
「はい、前に撮ったプリクラ!柚歌の分」
「あぁ、すっかり忘れてた!ありがとう」
それは夏休みに四人でショッピングモールへ出かけた時、那月にせがまれて撮ったプリクラだった。
一番前でど真ん中に陣取ってピースサインを向ける秀くん。そこに那月が抱きついて、私と泰輝はその後ろに小さく写っていた。それぞれの個性を縮図のように表したプリクラが、じわじわと笑いを誘う。
「秀くんも泰輝くんもこれから推薦の準備で忙しくなるね。寂しくなっちゃうよ……」
那月は再びため息をついて、グロスたっぷりの下唇を尖らせた。彼女のどの表情をとっても愛らしい所を、私はいつも羨ましく思っている。