仏壇に飾られた写真の中の笑顔も、墓碑に刻まれた年齢も、やっぱりあの頃と同じままだった。
思ったより冷静にそれを受け入れられたのも、七回忌法要の間中、彼の冥福を祈り続けていた事も。
やはり全ては、私が大人になってしまったせいなのだろうか。
「柚歌ちゃんは悪くないよ。俺も秀明も、泰輝も。誰も悪くないから。泰輝はこの先変わらないけど、柚歌ちゃんは変わってもいい。柚歌ちゃんが変わっても……もしも恋をして、結婚して、お母さんになったとしても、何があってもあいつはずっと、柚歌ちゃんの事が大好きな、十九歳の泰輝のまんまだ」
変わっていくことが恐かった。二度と触れられないものばかりに気を取られていた。
けれど私たちは思いがけない形で、永遠の絆を手にしたのかも知れない。
目に見えず、決して触れられもしない。だからこそそれは、誰にも何にも脅かされたりはしない。
「私は、今でも泰輝の事が好きです。だけど……もしもいつか、他の誰かに恋をしても……私はそれでも泰輝の事をずっと忘れないと思います」
思ったより冷静にそれを受け入れられたのも、七回忌法要の間中、彼の冥福を祈り続けていた事も。
やはり全ては、私が大人になってしまったせいなのだろうか。
「柚歌ちゃんは悪くないよ。俺も秀明も、泰輝も。誰も悪くないから。泰輝はこの先変わらないけど、柚歌ちゃんは変わってもいい。柚歌ちゃんが変わっても……もしも恋をして、結婚して、お母さんになったとしても、何があってもあいつはずっと、柚歌ちゃんの事が大好きな、十九歳の泰輝のまんまだ」
変わっていくことが恐かった。二度と触れられないものばかりに気を取られていた。
けれど私たちは思いがけない形で、永遠の絆を手にしたのかも知れない。
目に見えず、決して触れられもしない。だからこそそれは、誰にも何にも脅かされたりはしない。
「私は、今でも泰輝の事が好きです。だけど……もしもいつか、他の誰かに恋をしても……私はそれでも泰輝の事をずっと忘れないと思います」
