思った以上に薄かった彼の反応に、なんだか間が持てないような気になって、私はキッチンへ行きお気に入りのペールブルーの冷蔵庫を開けた。
中はいつだって殺風景なわりに、銀色のアルミ缶だけは、決まったようにそこに佇んでいる。中途半端に残ったままのオレンジジュースの紙パックは、今日も見なかった事にした。
二人分のビールと買い置きしてあったポップコーンを両手に抱えて戻ると、健ちゃんは少しも驚いたりはしないまま、テーブルの上を気休め程度に片付けた。
「健ちゃんはどう思う?」
「うーん、やめといたら?」
予想外の答えに数秒前に口に入れたポップコーンの存在さえ忘れて固まっていたら、健ちゃんは私の隣で途端に大笑いを始めた。
「冗談だよ冗談!あー面白ぇな」
「ひどい!真剣に聞いたのに」
私がむくれて見せると、健ちゃんは笑いとポップコーンを一緒に噛みころしながらアルミ缶を持ち上げた。
「女がどう思う?って聞く時はだいたい答えが決まってるよな。自分の思い通りに行動したらいいのに、なんでわざわざ聞くんだよ」
中はいつだって殺風景なわりに、銀色のアルミ缶だけは、決まったようにそこに佇んでいる。中途半端に残ったままのオレンジジュースの紙パックは、今日も見なかった事にした。
二人分のビールと買い置きしてあったポップコーンを両手に抱えて戻ると、健ちゃんは少しも驚いたりはしないまま、テーブルの上を気休め程度に片付けた。
「健ちゃんはどう思う?」
「うーん、やめといたら?」
予想外の答えに数秒前に口に入れたポップコーンの存在さえ忘れて固まっていたら、健ちゃんは私の隣で途端に大笑いを始めた。
「冗談だよ冗談!あー面白ぇな」
「ひどい!真剣に聞いたのに」
私がむくれて見せると、健ちゃんは笑いとポップコーンを一緒に噛みころしながらアルミ缶を持ち上げた。
「女がどう思う?って聞く時はだいたい答えが決まってるよな。自分の思い通りに行動したらいいのに、なんでわざわざ聞くんだよ」