熊達は顔を下げて、その熊に敬意を表した。

熊達の目は悲しみが含まれる。

「また人によって、仲間が死んでしまった」

熊の長が言う。

「しかし、もうこれで決着をつける」

ジュは固く拳を握り、主宰者を見上げた。

主宰者は慌てて使用人の首にナイフを突き付けて、奥の部屋に入り、立て篭もった。

「レア、ありがとう。ここまで回復できていれば動ける」

「うん…。でも熊さんが」

「レアは悪くないよ。他の熊達の治療をお願いできるかい?」

「うん…」

レアは目線を下げて、小さく頷く。

レアの涙袋におろろと涙を滲ませる。

「マルは大丈夫?」

マルはジュの首筋から、ぬめりとスライムの姿で現れた。

その姿は丸くて、粘り気と弾力がある。

「はい、あたしは大丈夫です!」

「良かった」

マルは、ぽにょんぽにょんと地面を跳ねている。

次の瞬間、マルは体を縦に伸ばして、人の姿に変化した。

マルは中学生位の女の子になった。

幼さがあるものの、たゆんたゆんな大きな胸、程よい腰回り、ぷりんとした小尻。

女性が憧れるような魅力的な体型だ。

鎧を身に付けている。

「今日は、さっきの兵の鎧を真似してみました! どう?」

マルは両腕を広げて、ジュに見せる。

「どうって言われてもなあ」

「こういう時は可愛いって言わないとレディに嫌われちゃいますよー」