放課後


帰宅部の私は、バスケ部に所属している輝生とは別々に帰ることがほとんどだ。




昨日、輝生の告白を断ったのに今朝何事もなかったかのように迎えに来てくれたのはとても嬉しかった。明日も来てくれるかな、と当たり前のことなのに心配しながら、でも心待ちにしている自分がいた。





今までは、当たり前に起こることに関して何も考えずに過ごしていた。しかし、私がすい臓がんになって”あたりまえ”は存在しないのだということを実感した。