黒い刃もマンゴーがなっていることは知っていたが、毒があるかもしれないからと、食べないようにしていたらしい。
「こっちにはバナナもあるじゃないか!」
もぎ取ってさっそく皮をむいた。
「モグモグ……うわ、このバナナには種がある!?」
日本で食べたものと違ってタピオカくらいの黒い種がたくさん入っていた。だけど、樹の上で完熟したバナナは香りもよく、味も最高だった。
「メリッサも食べてみなよ」
「大丈夫なの……?」
「美味しいよ」
エルドラハの人にとっては忌避する色と形のようだ。それでも僕が食べているのを見てメリッサは目をつむって端っこを小さくかじった。
「ハムッ! …………おいしい……」
「でしょう! これはバナナって言う果物だよ」
種を持って帰れば菜園で育てられるかな? みんなのお土産にするためにもたくさん収穫しないと。
「って、これはゴムの木!?」
「果実はついていないようだけど……」
「樹液が大切なんだよ!」
これもスキルで抽出だ! 僕は森での素材集めに没頭した。
三時間後。
「さてと……、果物やゴムもいいけど本来の目的を果たさないとね」
「やっと正気に返った……」
そんなに我を忘れてた!?
「いやね、ゴムっていうのは本当に使い勝手がいいんだよ」
作成で作った桶には大量の樹液が集まっている。あとで加工して天然ゴムを作り出そう。
「そろそろ材木を探しに行く?」
「そうだね。この階にいるトレントという魔物を倒して解体すると、そのまま材木になるらしいんだ。シドが教えてくれた」
「あれか……。火炎魔法が弱点だからいつも焼いていた」
それじゃあ材木にはならないね。
「今日はこの剣でケリをつけるよ」
鮫噛剣は刃がノコギリ状になっている。トレントを相手にするにはちょうどいい武器だろう。
トレントはすぐに見つかった。最初は普通の木だと思ってそばを通り抜けようとしたら、枝が伸びて僕らを襲ってきたのだ。枝の先はトゲの生えたコブになっている。幹の上の方に老人の顔のようにしわが寄っていて僕らを睨んでいるみたいだった。
『スキャン』発動
対象:トレント 全長四一二㎝ ダメージ0% 防御力、生命力がともに高い
得意技:しなる枝による直接攻撃 弱点:火炎魔法 眉間にあるコブ
戦闘力判定:C
「こっちにはバナナもあるじゃないか!」
もぎ取ってさっそく皮をむいた。
「モグモグ……うわ、このバナナには種がある!?」
日本で食べたものと違ってタピオカくらいの黒い種がたくさん入っていた。だけど、樹の上で完熟したバナナは香りもよく、味も最高だった。
「メリッサも食べてみなよ」
「大丈夫なの……?」
「美味しいよ」
エルドラハの人にとっては忌避する色と形のようだ。それでも僕が食べているのを見てメリッサは目をつむって端っこを小さくかじった。
「ハムッ! …………おいしい……」
「でしょう! これはバナナって言う果物だよ」
種を持って帰れば菜園で育てられるかな? みんなのお土産にするためにもたくさん収穫しないと。
「って、これはゴムの木!?」
「果実はついていないようだけど……」
「樹液が大切なんだよ!」
これもスキルで抽出だ! 僕は森での素材集めに没頭した。
三時間後。
「さてと……、果物やゴムもいいけど本来の目的を果たさないとね」
「やっと正気に返った……」
そんなに我を忘れてた!?
「いやね、ゴムっていうのは本当に使い勝手がいいんだよ」
作成で作った桶には大量の樹液が集まっている。あとで加工して天然ゴムを作り出そう。
「そろそろ材木を探しに行く?」
「そうだね。この階にいるトレントという魔物を倒して解体すると、そのまま材木になるらしいんだ。シドが教えてくれた」
「あれか……。火炎魔法が弱点だからいつも焼いていた」
それじゃあ材木にはならないね。
「今日はこの剣でケリをつけるよ」
鮫噛剣は刃がノコギリ状になっている。トレントを相手にするにはちょうどいい武器だろう。
トレントはすぐに見つかった。最初は普通の木だと思ってそばを通り抜けようとしたら、枝が伸びて僕らを襲ってきたのだ。枝の先はトゲの生えたコブになっている。幹の上の方に老人の顔のようにしわが寄っていて僕らを睨んでいるみたいだった。
『スキャン』発動
対象:トレント 全長四一二㎝ ダメージ0% 防御力、生命力がともに高い
得意技:しなる枝による直接攻撃 弱点:火炎魔法 眉間にあるコブ
戦闘力判定:C