迷宮には幹線道路と呼ばれるよく使われる道がある。主に地下の深層へ行くための広い道だ。デザートホークスはわき道に逸れて、人の少ない第六区を目指した。
「前衛は私、シドは援護、スピードとパワーのあるセラが遊撃っていうのがこのチームの基本スタイルになると思うけどどうかな?」
「僕もそれでいいと思う。今日はしっかりと連携を確かめようね」
地下一階は強力な魔物は少ないので僕らは適度な緊張感を持って迷宮を進んだ。だけど第六区に入ったあたりで、不意にシドが足を止めた。
「前方の天井にイビルバットが張り付いている。どうする?」
目を凝らしてみると、天井からさかさまに巨大なコウモリが八匹もぶら下がっていた。まだこちらには気が付いていないようだ。魔結晶の採取が目的の場合、戦闘はなるべく避けるのが鉄則だ。ただ、遠回りになりすぎたり、明らかに勝ち目があったりする時は別だ。
「迂回するほどの相手じゃないから、このまま進みましょう」
リタの目が獰猛に輝いている。かわいい顔に反してリタは意外と脳筋だ。これも戦士の特性なのだろうか?
普段ならコンパウンドボウで遠距離攻撃を仕掛けるところだけど、今日は訓練という意味合いが強い。僕たちは接近戦を意識してそのまま近づいた。
リタが掲げたフレイムソードに火が灯り、戦闘開始の烽火となった。赤い尾を引く剣が一閃すると、イビルバッドの羽が両断され、切断面が燃え上がる。フレイムソードの攻撃力は申し分ないようだ。
『スキャン』発動
対象:イビルバット 全長一六八㎝ 全幅一五〇㎝ ダメージ0%
得意技:超音波による鼓膜への直接攻撃 弱点:???
戦闘力判定:F
スキャンのレベルが低いので、まだこれくらいの情報しか得られないか。このスキルも使っていくうちにレベルアップするだろう。
僕も素早く群の側面に回り込み攻撃を開始する。雷撃のナックルは五〇センチ以上も放電するので不用意に飛び込んできたコウモリはすべて感電してしまった。地面でのたうつイビルバットにみんなでとどめを刺していく。戦闘は瞬く間に終わってしまった。
「初めての戦闘にしちゃあ上出来なんじゃないか?」
「前衛は私、シドは援護、スピードとパワーのあるセラが遊撃っていうのがこのチームの基本スタイルになると思うけどどうかな?」
「僕もそれでいいと思う。今日はしっかりと連携を確かめようね」
地下一階は強力な魔物は少ないので僕らは適度な緊張感を持って迷宮を進んだ。だけど第六区に入ったあたりで、不意にシドが足を止めた。
「前方の天井にイビルバットが張り付いている。どうする?」
目を凝らしてみると、天井からさかさまに巨大なコウモリが八匹もぶら下がっていた。まだこちらには気が付いていないようだ。魔結晶の採取が目的の場合、戦闘はなるべく避けるのが鉄則だ。ただ、遠回りになりすぎたり、明らかに勝ち目があったりする時は別だ。
「迂回するほどの相手じゃないから、このまま進みましょう」
リタの目が獰猛に輝いている。かわいい顔に反してリタは意外と脳筋だ。これも戦士の特性なのだろうか?
普段ならコンパウンドボウで遠距離攻撃を仕掛けるところだけど、今日は訓練という意味合いが強い。僕たちは接近戦を意識してそのまま近づいた。
リタが掲げたフレイムソードに火が灯り、戦闘開始の烽火となった。赤い尾を引く剣が一閃すると、イビルバッドの羽が両断され、切断面が燃え上がる。フレイムソードの攻撃力は申し分ないようだ。
『スキャン』発動
対象:イビルバット 全長一六八㎝ 全幅一五〇㎝ ダメージ0%
得意技:超音波による鼓膜への直接攻撃 弱点:???
戦闘力判定:F
スキャンのレベルが低いので、まだこれくらいの情報しか得られないか。このスキルも使っていくうちにレベルアップするだろう。
僕も素早く群の側面に回り込み攻撃を開始する。雷撃のナックルは五〇センチ以上も放電するので不用意に飛び込んできたコウモリはすべて感電してしまった。地面でのたうつイビルバットにみんなでとどめを刺していく。戦闘は瞬く間に終わってしまった。
「初めての戦闘にしちゃあ上出来なんじゃないか?」