リタがいるからカッコつけているみたいだ。じっさい、昨日まで曲がっていた背骨もしゃんと伸びていて、声にまで張りが出ている。これならシドの活躍も期待できそうだ。
「ところでチーム名はどうする? 私は何でもいいけどね」
僕は前々から考えていた名前を口にする。
「みんながよかったらデザートホークスっていうのはどうかな?」
デザートホークは砂を越えて何千キロも旅する、自由の象徴だ。
「へぇ……悪くないな」
シドがニヤリと笑う。
「私もいいと思うよ」
リタも賛成してくれた。この瞬間から僕らはデザートホークスになった。いつかエルドラハを出て、この大陸さえも越えて、自由に羽ばたける日が来るかもしれない。今日はその出発の日だった。
「それじゃあデザートホークスの装備を支給します」
「装備を支給ってどういうことだ?」
「シドの装備はだいぶくたびれているだろう。リタのはいいものだけど、僕が改造したのはもっとすごいんだ。ちょっと見てもらえないかな」
部屋の隅に置いておいたシートをめくって、修理・改造しておいた防具を披露した。
「うおっ? なんだか見慣れない武器ばかりだが……」
「昨日、市場に行っていろいろ買ってきたんだ。おかげで手持ちの魔結晶は使い果たしちゃったけどね。まずはこれを見て」
取り出したのはリタ専用の武器であるフレイムソードだ。出力を上げた魔導コンロと剣を組み合わせて火炎属性の攻撃ができる剣を作った。なんと、温度調節ができるので調理器具としても使える一石二鳥のアイテムだ。
「すごい……。伝説級の宝剣じゃない」
リタがフレイムソードを起動させると部屋の温度がいきなり上がってしまった。エアコンのファンが苦しげな音を立てて回り始めてしまう。
「火傷には気を付けてね」
「こんなお宝を使わせてもらってもいいの?」
「リタは一緒に死線を越えた仲間だもん。リタが喜んでくれるなら僕も嬉しいんだ」
僕は次の装備を手に取った。
「お次はこれ。シドのガントレット」
ガントレッドは上腕部から手の甲までを守る金属製の防具だ。
「俺のもあるのか?」
「当り前じゃない。しかもただのガントレットじゃないよ。腕のところに箱状のものがついているでしょう」
「これか?」
「ところでチーム名はどうする? 私は何でもいいけどね」
僕は前々から考えていた名前を口にする。
「みんながよかったらデザートホークスっていうのはどうかな?」
デザートホークは砂を越えて何千キロも旅する、自由の象徴だ。
「へぇ……悪くないな」
シドがニヤリと笑う。
「私もいいと思うよ」
リタも賛成してくれた。この瞬間から僕らはデザートホークスになった。いつかエルドラハを出て、この大陸さえも越えて、自由に羽ばたける日が来るかもしれない。今日はその出発の日だった。
「それじゃあデザートホークスの装備を支給します」
「装備を支給ってどういうことだ?」
「シドの装備はだいぶくたびれているだろう。リタのはいいものだけど、僕が改造したのはもっとすごいんだ。ちょっと見てもらえないかな」
部屋の隅に置いておいたシートをめくって、修理・改造しておいた防具を披露した。
「うおっ? なんだか見慣れない武器ばかりだが……」
「昨日、市場に行っていろいろ買ってきたんだ。おかげで手持ちの魔結晶は使い果たしちゃったけどね。まずはこれを見て」
取り出したのはリタ専用の武器であるフレイムソードだ。出力を上げた魔導コンロと剣を組み合わせて火炎属性の攻撃ができる剣を作った。なんと、温度調節ができるので調理器具としても使える一石二鳥のアイテムだ。
「すごい……。伝説級の宝剣じゃない」
リタがフレイムソードを起動させると部屋の温度がいきなり上がってしまった。エアコンのファンが苦しげな音を立てて回り始めてしまう。
「火傷には気を付けてね」
「こんなお宝を使わせてもらってもいいの?」
「リタは一緒に死線を越えた仲間だもん。リタが喜んでくれるなら僕も嬉しいんだ」
僕は次の装備を手に取った。
「お次はこれ。シドのガントレット」
ガントレッドは上腕部から手の甲までを守る金属製の防具だ。
「俺のもあるのか?」
「当り前じゃない。しかもただのガントレットじゃないよ。腕のところに箱状のものがついているでしょう」
「これか?」