外に出ると、太陽はほとんど沈みかけていた。辺りは薄暗くなりつつあり、東の空には星々が瞬いている。残光に照らし出された甲板には無数の死体が転がり、その間にデザートホークスの仲間たちが気怠そうに座っていた。

「みんなボロボロだね」

 メリッサが微かに頷く。

「そっちも終わったの?」

「ああ、オーケンは死んだよ。この船ももうすぐ落ちる」

「それじゃあ、さっさと脱出しようぜ」

 元気よく立ち上がったララベルを連れてシルバーホーク0式の残骸へ近寄った。そして残骸の中からパラシュートを取り出す。

「はい、これをつけて。そうそう、バックパックみたいに背負うんだ」

「これでどうなるんだ?」

「これをつけて落ちれば自動で落下傘が開くんだ。僕特製のパラシュートだから、この高度から落ちても平気だよ」

「なるほど」

「それじゃあいくよ」

「いくって?」

「こうするの!」

 僕は腕に力を込めてララベルを船外に放り投げた。

「うぎゃあああああああ!」

 これでよし。

「次はエリシモさんのばんね」

「わ、私もあれを?」

「もちろん。着けないと死んじゃいますからね」

 大急ぎでエリシモさんにもパラシュートを取り付けて、やっぱり船外に放り投げた。

「きゃああああああああ!」

 うん、無事にパラシュートは開いているな。ララベルもエリシモさんもゆっくりと落下しているのが見える。

「さてと、次はリタとメリッサのばんだよ」

 僕は損傷しているシルバーホーク0式の機体を甲板の端っこまで引っ張っていった。

「コックピットのシートに緊急脱出装置がついているから、それに座るんだ。まずはリタ」

「うん……」