いちばん近くの戦闘に目をやると、槍の闘神を囲んでいたタンクタイプが胸を突かれて沈黙しているところだった。早く救援に向かわないとあそこの隊は全滅しそうだ。だけど混戦の中をメリッサが僕のところまでやってきた。
「セラ、治癒魔法が追い付かない。あれの相手は私がするから、怪我人の治療を頼む」
「メリッサ一人で大丈夫?」
心配する僕だったけど、頭上からミレアに声をかけられた。
「地味子ひとりじゃ不安だけど、私がいるから大丈夫よ」
メリッサとミレアのコンビ? 決して仲がいいとは言えないけど、実力的にはツートップだ。連携さえうまくいけば手の付けられないくらいの強さを発揮するだろう。
「仲良くやってね」
「努力する」
「後でご褒美をお願いね」
メリッサとミレアは競うように槍の闘神へと向かっていった。
戦いが始まってから一時間が経過した。聖杯の守護者たちは強力で僕らは苦戦を強いられている。だけど、あることがきっかけで潮目が変わった。討ち取った杖の闘神に『修理』と『改造』を施し、前線へ投入したのだ。
時間がなかったので細かい指示を出せるほどの改造はできていない。でも『剣の闘神を倒せ』という指示だけを与えて送り出すと、戦況は一変した。本来であれば剣の闘神と杖の闘神の力は互角だ。けれども、杖の闘神には僕たちのバックアップがある。さほど時間もかけずに剣の闘神を抑え込んでしまった。杖術には捕縛の技があるのもよかったのだと思う。すかさずリタとタナトスさんが頭部に電撃を与えて、剣の闘神は沈黙した。
こうなればこっちのものである。杖の闘神には斧の闘神を捕まえるように命令を出し、僕は剣の闘神の『修理』と『改造』に乗り出す。やがて、剣の闘神も僕らの傘下に入ると、戦況は加速度的に僕ら有利に進んだ。
すでに配下のゴーレムたちは十二闘神を分断している。そこに味方になった闘神を複数送り込むのだ。決着はあっという間だった。
「そろそろタロスを討ち取ろう! みんな、ついてきて」
僕はデザートホークスとメリッサ、それから杖の闘神、斧の闘神、槍の闘神、剣の闘神を引き連れてタロスを囲んだ。タロスの戦闘力がS判定でも、これだけの人数がいれば勝機はじゅうぶんあるはずだ。
「セラ、治癒魔法が追い付かない。あれの相手は私がするから、怪我人の治療を頼む」
「メリッサ一人で大丈夫?」
心配する僕だったけど、頭上からミレアに声をかけられた。
「地味子ひとりじゃ不安だけど、私がいるから大丈夫よ」
メリッサとミレアのコンビ? 決して仲がいいとは言えないけど、実力的にはツートップだ。連携さえうまくいけば手の付けられないくらいの強さを発揮するだろう。
「仲良くやってね」
「努力する」
「後でご褒美をお願いね」
メリッサとミレアは競うように槍の闘神へと向かっていった。
戦いが始まってから一時間が経過した。聖杯の守護者たちは強力で僕らは苦戦を強いられている。だけど、あることがきっかけで潮目が変わった。討ち取った杖の闘神に『修理』と『改造』を施し、前線へ投入したのだ。
時間がなかったので細かい指示を出せるほどの改造はできていない。でも『剣の闘神を倒せ』という指示だけを与えて送り出すと、戦況は一変した。本来であれば剣の闘神と杖の闘神の力は互角だ。けれども、杖の闘神には僕たちのバックアップがある。さほど時間もかけずに剣の闘神を抑え込んでしまった。杖術には捕縛の技があるのもよかったのだと思う。すかさずリタとタナトスさんが頭部に電撃を与えて、剣の闘神は沈黙した。
こうなればこっちのものである。杖の闘神には斧の闘神を捕まえるように命令を出し、僕は剣の闘神の『修理』と『改造』に乗り出す。やがて、剣の闘神も僕らの傘下に入ると、戦況は加速度的に僕ら有利に進んだ。
すでに配下のゴーレムたちは十二闘神を分断している。そこに味方になった闘神を複数送り込むのだ。決着はあっという間だった。
「そろそろタロスを討ち取ろう! みんな、ついてきて」
僕はデザートホークスとメリッサ、それから杖の闘神、斧の闘神、槍の闘神、剣の闘神を引き連れてタロスを囲んだ。タロスの戦闘力がS判定でも、これだけの人数がいれば勝機はじゅうぶんあるはずだ。