探索を繰り返したおかげでシドの戦闘力判定はCに、リタはCプラスにまで上がっている。ララベルもまだ若いから今回の遠征ではレベルアップするだろう。ミレアの実力に関しては未知だけど、孤高のソロプレーヤーなんて呼ばれていた存在だ。きっと相当な力を持っていると予想している。口ではうるさいことを言いながらも、僕もリタもまだまだ余裕だった。
地下五階を過ぎるころになると、さすがに浮ついた気分は影を潜めた。ミレアもララベルも僕から離れて周囲を警戒しながら進んでいる。
「このまま六階まで行ってから宿営準備をしよう。今日は夕飯のデザートに新鮮な果物を食べられるよ」
デザートホークスの探索速度は異様ともいえるだろう。それもそのはずで休憩のたびに僕が『修理』で疲労を取り除いているからだ。他のチームでは考えられないくらいのスピードである。何度も使っているから『修理』のレベルも格段に上がっている。また、魔力は採取した魔結晶から『抽出』できるので尽きることはない。やり過ぎると資金不足になっちゃうんだけどね。
日が暮れるよりも少し前に僕らは地下六階に到達した。
「これが地下の風景!? 本当に植物が茂っているんだな!」
六階に来るのは初めてのララベルが興奮している。葉っぱを引きちぎったり、土をこねて遊びだしたぞ。子どもっぽいかもしれないけど、砂ばかりのエルドラハに住んでいる住民の反応はこんなものだ。緑があるだけで感動する。
「ララベル、あんまり離れちゃだめだよ。ここの魔物は今までとは全然違うんだから」
地下六階ともなると魔物の強さはけた違いだ。メリッサとの偵察でそのことはよくわかっていた。
「わかった。おおっ、なんか実がなっているぞ! あれはなんだ?」
ララベルは好奇心の赴くままに藪をかき分けていく。
「こら、人の話を聞きなさーい……なんだこれ?」
藪を抜けた先には高さ四メートルほどの木が生えていた。でもただの木ではない。一つの幹からは様々な太さの枝が伸び、種類の違う葉っぱを付けている。さらに言うと、なん十種類もの果実まで実っていた。
「果物の木なんて初めて見たけど、こんな風になっているんだな。黒いちっこい実の横に赤いでっかい実があるなんて変なの」
地下五階を過ぎるころになると、さすがに浮ついた気分は影を潜めた。ミレアもララベルも僕から離れて周囲を警戒しながら進んでいる。
「このまま六階まで行ってから宿営準備をしよう。今日は夕飯のデザートに新鮮な果物を食べられるよ」
デザートホークスの探索速度は異様ともいえるだろう。それもそのはずで休憩のたびに僕が『修理』で疲労を取り除いているからだ。他のチームでは考えられないくらいのスピードである。何度も使っているから『修理』のレベルも格段に上がっている。また、魔力は採取した魔結晶から『抽出』できるので尽きることはない。やり過ぎると資金不足になっちゃうんだけどね。
日が暮れるよりも少し前に僕らは地下六階に到達した。
「これが地下の風景!? 本当に植物が茂っているんだな!」
六階に来るのは初めてのララベルが興奮している。葉っぱを引きちぎったり、土をこねて遊びだしたぞ。子どもっぽいかもしれないけど、砂ばかりのエルドラハに住んでいる住民の反応はこんなものだ。緑があるだけで感動する。
「ララベル、あんまり離れちゃだめだよ。ここの魔物は今までとは全然違うんだから」
地下六階ともなると魔物の強さはけた違いだ。メリッサとの偵察でそのことはよくわかっていた。
「わかった。おおっ、なんか実がなっているぞ! あれはなんだ?」
ララベルは好奇心の赴くままに藪をかき分けていく。
「こら、人の話を聞きなさーい……なんだこれ?」
藪を抜けた先には高さ四メートルほどの木が生えていた。でもただの木ではない。一つの幹からは様々な太さの枝が伸び、種類の違う葉っぱを付けている。さらに言うと、なん十種類もの果実まで実っていた。
「果物の木なんて初めて見たけど、こんな風になっているんだな。黒いちっこい実の横に赤いでっかい実があるなんて変なの」