「きゃーっ! やっぱり間違いないわっ! ねぇねぇ、あなたって、『UTA☆キッズ』に出てたセイヤくんでしょっ?」
三条くんの後ろで、きゃぁきゃぁ言って騒いでいるほかのクラスの女子がふたり。
三条くんの手前には、なぜあたしを知っていたのかとぎゃぁぎゃぁ言って彼に迫っている小夜ちゃん。
なんだろう。ウタキッズって。テレビ?
一瞬、あたしをじっと見た三条くんは、それからちょっと面倒くさそうな顔になって、唇の端をくいっとさせながら後ろを振り返った。
「まぁ、そんなこともやってたな」
「私っ、セイヤくんの応援アカウントやってたのっ!」
「私もっ! 大ファンだったんだからっ」
ファン?
三条くんって有名人なの?
すると、三条くんに頭を押さえつけられていた小夜ちゃんが突然ハッとした。
おおっ、素早いっ。
一瞬で三条くんの脇をくぐって女子集団の前に立ち塞がった小夜ちゃん。
大股で両手をいっぱいに広げたけど、やっぱり小さい。
「あんたたちっ、ちょっと待ちなさいっ! 聖弥くんに話しがあるならアタシを通しなさいっ!」
「え? あんたなにっ?」
「そうよっ、ちょっとそこどいてよっ」
なんか修羅場。
振り返ると、後ろで翔太がポカンと口を開けている。
「なんかすげーな。そいつ、日向の知り合いか?」
「えーっと」
面倒くさそうな顔の三条くん。
彼が大きなため息をつくと、さらにババッと両手を振り広げた小夜ちゃんが、これでもかとアニメ声をとどろかせた。
「聖弥くんに気安く話し掛けないでっ! アタシは聖弥くんのマネージャー、鷺田川小夜よっ!」
あ、また新しい設定が出て来た。
三条くんの後ろで、きゃぁきゃぁ言って騒いでいるほかのクラスの女子がふたり。
三条くんの手前には、なぜあたしを知っていたのかとぎゃぁぎゃぁ言って彼に迫っている小夜ちゃん。
なんだろう。ウタキッズって。テレビ?
一瞬、あたしをじっと見た三条くんは、それからちょっと面倒くさそうな顔になって、唇の端をくいっとさせながら後ろを振り返った。
「まぁ、そんなこともやってたな」
「私っ、セイヤくんの応援アカウントやってたのっ!」
「私もっ! 大ファンだったんだからっ」
ファン?
三条くんって有名人なの?
すると、三条くんに頭を押さえつけられていた小夜ちゃんが突然ハッとした。
おおっ、素早いっ。
一瞬で三条くんの脇をくぐって女子集団の前に立ち塞がった小夜ちゃん。
大股で両手をいっぱいに広げたけど、やっぱり小さい。
「あんたたちっ、ちょっと待ちなさいっ! 聖弥くんに話しがあるならアタシを通しなさいっ!」
「え? あんたなにっ?」
「そうよっ、ちょっとそこどいてよっ」
なんか修羅場。
振り返ると、後ろで翔太がポカンと口を開けている。
「なんかすげーな。そいつ、日向の知り合いか?」
「えーっと」
面倒くさそうな顔の三条くん。
彼が大きなため息をつくと、さらにババッと両手を振り広げた小夜ちゃんが、これでもかとアニメ声をとどろかせた。
「聖弥くんに気安く話し掛けないでっ! アタシは聖弥くんのマネージャー、鷺田川小夜よっ!」
あ、また新しい設定が出て来た。