僕も離れたくなかった。キミの髪が、僕の身体に絡むのが堪らなく胸を締め付ける。
キミの髪が、寝床に広がり柔らかく美しく僕を包み込んでくれる。
一つになった瞬間、快楽よりもこのまま溶け込んで二人で一人として生きたかった。
痛みさえも甘く吸いこまれていく。
「貴方の身体の一部になりたい」
健気なキミのその言葉は、いつまでも僕の心に染み込んでいる。心の一番奥まで、雨と一緒に流れ落ちてきたんだから。
だがキミの返事を貰う前に、キミと僕の一門は、戦を始めてしまった……。
キミにプロポーズしてから、長い年月が経った。
時代は移り代わり、君の繁栄する一族が衰退し、――僕の主がキミの名家を滅ぼそうとしていた。
滅びるのは時間の問題だった。だから、僕は主に精一杯の忠誠を尽くし、懇願した。
「私の好きな姫だけは助けて下さい」
僕の主は、頷いて約束してくれた。武士は一度した約束は破らない、芯が厚い男の中の男だからさ。だから、キミの一族を戦で何度も破り、海上に追い詰めても、胸なんて痛まなかったよ。
海上に逃げた君の一門と、主達の最後の戦は忘れる事なんてきっと出来ない。
何時間も睨み合いを続けていた。僕は必死にキミが乗っている船を探していた。緊張する人々に、静かに波打つ音だけが響いていた。
どちらから攻撃を仕掛けるか、両者は無言で絶好の機会を伺っていた。
「あの時キミを裏切らなかったら、僕のものになってくれただろうか」
運命はそこで上手に終わってくれていただろうか。離さないで、キスをして、強く強く抱きしめて、自分のものに出来ていたならば―……。
両軍が息を飲み、見つめた先には、小舟が。
波間に小舟が揺蕩う。まるで、女の心情を現しているかの様に。小舟の上には、美しい葉桜が散りばめられた十二単を身に纏い、煌めく扇で顔を隠した女の姿があった。
女は憂いた仕草で後ろに飾られた扇の的を示した。
「姫! 」
男が、小舟に向かって叫んだ。その叫びに気がついた女は、扇から顔を覗かせる。
女の顔は、誰もが息を呑む程に美しく、誰もが息を呑む程に切なく涙を流していた。
「射てば戦は始まり、私は海の藻屑となるでしょう」
「姫! 僕は」
「戦をとるか、廃れた一族の女をとるか、貴方が決めて下さいな」
男の声は女に響かなかった。響かない男の声を、女は一瞥し、扇で顔を隠してしまった。
何処からか奏でる笛の音と共に、女は最期の舞を踊る。凛としながらも、憂いに沈み、儚げで美しい舞を。
男は分かっていた。的を撃ち抜けば、女との関係は終わってしまうのだと。自分が女の為にした事は、女を傷つけ、追い詰め悲しませていた事だったのだと。
男は主を見つめた。主は男を見据えた。
「お前が鍛えた弓の腕を、今こそ見せてもらおうか」
「しかし……」
憂い顔の愛しい女を、男は裏切れる訳にはいなかった。けれど、自分が仕える主の命令は絶対だ。
「誰かがやるより、お前がやるしかないだろう。撃ち抜いたすぐ後に、救出すればいい事だ」
男の主は、目の前の挑発にしか目に入ってなかったのだろう。天下を賭けた大事な戦だから仕方がないが、男と女の関係は、翻弄され、打ち砕かれる程に些細な事にしか見えなかった。
男は、自分の名前を高々に名乗り、馬の背から、女が乗る小舟の扇の的に狙いを定めた。
全てが、ゆっくりと映し出されていく。男が矢を向けた時に、女は妖しく笑った。
その微笑みは、男が今までに見たことがない程に極上で、妖艶な色気を漂わせていた。
息を飲んだ男は、思わず弓を放ってしまった。
弓を弾く、音。
風を斬る、矢。
――扇が海へ落ちていく、場景。
全てが、夢の様に、スローモーションだった。
音もなく海に浮かぶ扇が、水面に波紋を描く。
時が止まったのは、数秒。
けれど、男には永遠に感じられた。女が、海に飛び込んでゆく。
美しく艶やかな髪が空に舞い、身に纏った着物が風に吹かれ、女は涙を流しながら沈んでいく。
「姫―――!」
男の主は、目の前の挑発にしか目に入ってなかったのだろう。
天下を賭けた大事な戦だから仕方がないが、男と女の関係は、翻弄され、打ち砕かれる程に些細な事にしか見えなかった。男は、自分の名前を高々に名乗り、馬の背から、女が乗る小舟の扇の的に狙いを定めた。
男は叫びながら、馬に乗り海の中に入っていく。
男の主が、奴に続けと叫んでいたが、男の耳には聞こえていなかった。
男は、ただ、ただ、我武者羅に女を助ける為に走った。男の後を追い、剣を振り上げる他の人達など視界に入らない程に。濁った海で、男は懸命に女を探した。
そして、海に沈んでいく女の手を男は捕らえた。女は、やはり妖しく微笑み、涙は海に溶けていた。
伸ばした手を女も握り返したけれど、女は海の底へ男を引っ張っていく。男は女を助ける為に、海面へ腕を引っ張っるが、女は拒絶していく。息が苦しくなっていく。
女に言葉は届かない。男に気持ちも届かない。
女は、男の安っぽい愛の言葉など聞きたくなかった。ただ、ただ、信じていたのに。
男は、意識が遠のいていくのを感じて、無意識に、――女を掴んでいた手を離した。
握って離さないと、誓いながら。
女も満足そうに微笑み、海の底へと沈んでいった。
陸にあがり、ぼんやりと微かにある意識の中で、男は離した右手を見つめた。何故、離してしまったのか。女は最期に試してくれたのに。
男は、女と共に果てる事なく、一人で生きる事を選んでいた。
愛しいと女に愛を囁きながら、女の為にと弓の腕をあげながら、それが揺るぎない、男の現実であった。
長く絡み合う艶やかな髪、高貴で鮮やかに薫る荷葉の薫り。
一度だけ重なった身体は、溶け合う様に二人の心を一つに染み込ませていったのに。その妖艶で、しっとりとした、月もない夜の逢瀬。それさえも海の藻屑となり、心に染み込んだ雨の海の泡となって消えたいく。
残ったのは、記憶に残る薫りだけ。
キミに触れた時間の、薫りだけ。
悲恋二
運命は輪廻するからこそ美しい。
夏の夜の夢のごとく、運命に気付かなかったあの日。
キミは死にゆく僕を見て、初めて運命を悟った。僕の命が惜しくなれば、キミは僕を思い出す。
燃え尽くす炎の中、キミは何度も何度も振り返って僕の名前を呼んだ。
君は政略結婚で、望まないまま僕に嫁いできたね。前世では結婚できなかったのに、物心付く頃にはもう僕たちは結婚していたんだよ。
それなのに、周りは敵だらけ。キミを人質として扱う僕の城はキミにはきっと居心地が悪かっただろうに。いつも太陽のように笑っていたね。キミが健気に笑う姿を見るのが好きだった。
ただ、抱けなかった。
一度も抱いてあげられなかったのを後悔しているよ。キミはあの前世を忘れていたけれど、僕は覚えていた。あの香り、あの長い髪、雲に隠れた月。僕たちの声を消してくれたあの雨の日。
キミに置いていかれた僕は、キミを思い出しては狂ったようだった。
だから、今度は抱けない。
もうすぐ、キミの父親に僕の一門は全滅させられると悟っていたからだ。だから、キミを人質の様に結婚させてこの牢獄に閉じ込めたことを許して欲しい。
キミの僕を見る瞳の奥が、いつも揺れていた。何か言いたげで、でも俺は気づかないふりをした。キミから向けられる、夏の夜に灯る蛍のような淡い恋心を、幼いふりをして見なかった。
キミを残して消える僕は、キミに薫りを残したくなくて、けれど、キミと離れたくなかったんだ。
時が経ち、美しい女性になったキミの隣で指一本も触れないで傍に居るのは本当に苦しかった。
剣で腹を掻っ捌く方がまだマシだったよ。時代はすっかりキミのお父様のもので、邪魔な僕は等々言いがかりをつけられて追いつめられて、後はこの城しか残らなかった。
「姫、キミは御逃げなさい」
燃え始める天守閣を見上げながら、俺は彼女を解放した。
「嫌です。御傍にいさせて。私も御供します」
「駄目だよ。キミの様に美しい女性はまだ未来を生きなければいけない。行きなさい」
大粒の涙を流す彼女を見て、僕はずっと我慢していたのに彼女の涙に触れてしまった。
「え……」
目を見開いた瞬間、溜まっていた涙が零れる。既に火を付けられて、バチバチと燃える城の中、キミは最後の最後で思い出してしまったんだ。触れたいと、寄りそいたいと、傍に居たいと願った僕のせいで。
「ごめんね。またいつか逢おう」
短い言葉の中、まだ前世の記憶に呆然とするキミを、敵の家来が迎えに来た。
「またね」
「……いやよ。こんなことってないわ」
僕が笑うとキミは僕に飛びかかろうとして、家来に取り押さえられた。
「何も言わず、また私の手を離すのね! 貴方が居ないのに私は一人で生きるのなんて、そんなの! そんなの死んでいるのと一緒だわ」
叫ぶキミを、今度は僕は一度も振り返らずに燃え盛る天守閣へ登って行く。
「いやよ! 行かないで!」
焦げ臭い香りが、前世の匂いを消して行く。焦げ付き、月があの夜の様に煙で消えていく。
キミが叫ぶ声を聞きながら、僕も眠ろう。
この時代を思い出すのは、キミが庭でやっていた蹴鞠の音。燃え盛る炎の全てを燃やしてしまう赤。焦げて墨と化していく時間。キミの最期まで泣き叫ぶ声。
全てが燃えて消えてしまった後に、キミの降り注ぐ雨の音。
二回も結ばれなかった僕たちは、いい加減懲りて違う道を歩み出せば良かった。
忘れて、忘れて、キミを偲んで。
一度も僕たちは生涯を共にすることが出来なかったから、だから忘れられないのだろうか。
例えが、僕が猫としてキミの前に現れて、キミに愛されて人生を全うすれば俺達はお互い満足して、もう輪廻しないですむのかな。なんで、また近くで生まれ変わるのだろう。年齢が離れることもなく。性別が変わることもなく。
何度、降り止まない雨を一緒に見上げただろうか。気づけばそれはもう呪いのように感じた。
悲恋三
キミを思うと――
また時間はうねり、僕とキミの気持ちを隠してしまった。
軍服に身を包み、僕は明日戦地へ赴く。状況は悪化するばかりで、後はもう特攻するしか道はないぐらい追いつめられている。
その日は、雨がしとしとと降っていた。父が作ったこの洋館に、町の人々――とは言っても、やせ細った子供と老人しか居なかったが、訪れてくれて僕を国の誇りだと讃えてくれた。お国の為に命を捨てるのが、僕の人生で最も名誉ある死なのである。
母も妹も、涙を堪えてくれている。だから僕は泣かない。泣く訳はない。
その夜、家族で最後の夕飯で僕は母と妹の顔を交互に見た。
「貴方達二人を守るために逝く。国の為ではない」
戦地から還らなかった父の代わりに二人を僕が守ろうと決めていた。食べるものがなくて母が着物を次々と手離していくのが辛かった。ピアノを弾く美しかった妹の手が、田を耕し、薙刀で戦う練習の為に荒れていくのが辛かった。
二人を守るために逝くのだ。
僕はそう言うと、二人の顔を見れずにただただ真っ直ぐ天を仰いだ。二人は泣いていたが、僕に二人を守れるとすれば、こうする他なかったのだ。行くなと言えば非国民だと非難されるのが分かっているから、皆大声で悲しみを吹き飛ばしただただ叫ぶ。叫んでいるうちに本当に、感覚が麻痺し国の為にと謳うのが美徳とされるのかもしれないけれど、それでもいい。
自分の力で何かが変わるのであれば。
「お兄様」
大粒の涙を溜めて妹は泣く。キミが、キミが妹として生を受けてから僕の心は満たされている。
恋人は無理でも、僕には今度こそキミを守れる立場になった。
敵対していない。キミと離れる理由は無かった。例え僕は、君が誰かと結婚しても兄としてキミを守りたい。キミを愛しく思う。兄として。だから寂しくないのだと満たされているのだと感じた。
願はくは、キミが何も思い出さないまま戦地へ行けますように。
今度こそ、この呪いのような縁を断ち切れるように。
しとしとと月を濡らして雨が愛おしい。
この時代の匂いも好きだった。
キミの歩く草履の音、着物が着崩れるのも恐れずに豪快に絹音を立てる。手入れされた庭の、川のせせらぎの音。四季を感じさせる花々が植えられた花壇、木。
時代を映す四季は美しい。
その四季の中で、キミが浮かんだ。桜の舞う空も、キミの背より高い向日葵も、赤く染まった葉も、から傘に降り積もる雪も。全てキミが生きて、そこにいるから美しいのだと気づく。
この気持ちは、愛から超越してしまったようで自分が神にでもなったような錯覚に陥るので好きではない。
毎回毎回、死ぬ瞬間その時代に手を伸ばして惜しくなる。その匂いを嗅いで、死んでいきたいと願う。
最後の夜の月は、ぼやけた視界からでもはっきり分かるぐらいまあるく夜を光らしていた。
「お兄様、御身体にさわりますわ」
妹が上着を持ってやってきた。穏やかな気持ちでその優しさを受けとり微笑む。
「ありがとう」
「今宵は、月が綺麗ですね」
妹は、その言葉に深い意味などなかったのだろう。けれど、僕はその満月の下、真っ赤に腫れた目で笑うキミが愛おしくて、その気持ちが家族としてなのか輪廻する気持ちからか分からなかった。
「キミを思うと、満月が綺麗すぎて堪らない」
それが僕の気持ちだと知って、キミは優しく微笑んだ。
「私もお兄様を思うと、月が綺麗で苦しいわ」
妹から伸ばされた手を、僕は振りほどく事はできなかった。兄として、自分の為に泣く妹を振りほどくことなんて、――出来なかった。
「どうか、御無事で帰って来て下さい」
小さな、雨音のように小さな声でキミは言う。僕の服にしがみ付く妹の肩を支えてようとして、前世の記憶がそれを止めた。代わりに、腰まで伸ばされた絹のように美しい髪を撫でた。
「キミの為なら、死んでもいい」
冗談めいてそう呟くと、やっとキミは言葉の裏に意味に気付いて、頬を緩めた。冗談で言えるわけもない台詞を、寡黙なフリをした僕は言う。
死ぬのは、僕でも怖い。何か理由が無ければ怖いのだから。
腐っても旧華族。最後の最後まで戦地に行くのを逃れられていたのは、この地位のお陰だったがそれももう今日で終わりだった。
最後に母が握り飯を一つ持たせてくれた。代わりに広間に飾っていた祖母の形見の帯が無くなっていたのを僕の目にはっきりと焼き付ける。
「お兄様、私、寅年だから一番多く縫っているからね」
そう言って、千人針を持たせてくれたので、腹に巻いて軍服を身に付けた。
玄関に馬の蹄の音が響き、僕の迎えを合図するノックの音が響く。
カツカツと革靴の音を響かせながら、階段を下りて行く。妹と母には玄関まで見送るのは断ったからだ。重い足を蹴りあげるように階段を下りて行く。
今日で、運命が経ち切れるならば僕は本望だ。
「お兄様!」
それなのに、――それなのに。
命が消えてしまうと、キミは惜しくなる。
「お兄様、いいえ、貴方はお兄様じゃないわ! そうでしょう? ねえ、行かないで」
階段を慌てて降りてくるキミに、僕は一度も振り返らなかった。
「思い出したわ! 全て思い出した。もういやよ、離れたくない。行かないで」
背中に抱きつかれても、僕は振り切るように歩いて階段を下りる。こんな僕が死ぬからといって、思い出さなくて良かったのにキミは。
「静かに。非国民な発言は控えるんだ。もう僕もいない。キミと母さんだけになるのだよ」
「嫌。いやあ。こんなのあんまりだわ」
ああ。雨だ。また雨が降るのか。
せっかく運命を断ち切るチャンスだったのに、キミは雨を降らせるんだね。
「言っただろ? キミの為なら死んでもいいと」
その言葉を聞いて、キミは更に大声をあげて泣いたが、僕は振り返らなかった。
僕に泣く資格はないとさえ思う。まだキミが泣き叫ぶ中、僕は屋敷の扉を開けてゆっくりとその呪縛から逃げだした。
現世では此処は語り継がれるそうだね。
この階段の20段上がってすぐの踊り場で、この家の娘であった少女が、戦争へ行くと報告した婚約者に縋りつき止めたと言われている。
戦争へ行く彼を思い、彼は残していく彼女を思い、その気持ちは永遠に語り継がれる。
なので此処で式を挙げると、永遠の愛が誓えるらしいと。
正確には、妹と兄だ。言い伝えなんてあやふやに、勝手に美化してしまう。
僕たちの運命も此処で終わっていたら、きっと美しい物語になっていただろうに。
美しくない過去を塗りたくって隠して、だからこそ、僕たちみたいな悲劇がおこらないように、永遠の愛が誓えるのかもしれないね。
終わりが見えない時間のうねりにもう疲れてしまった。
純粋で汚れもなく、ただただ相手を思うだけなのに。
繰り返す恐怖から、逃れられない。
何度でも思い出して、その状況で僕たちは結ばれないことを知り、雨に流されて行く。
その手を離してしまったから?
一度も触れようとしなかったから?
もう意地しか残っていないかのような、此処まで来てはもう、ただただこびり付いた忌々しい錆のようにしか感じられなかった。
例えるならば、雨。しっとりと降る雨の中、キミは雷鳴のように叫ぶ。
うねり、刻み、彷徨う時間の中、気持ちと身体がかくれんぼしている。
命が消えそうになると惜しくなる。
その証言が適切なのかもしれない。
その白く滑らかな肌の温かみが忘れられないのだろうか。
終わりが見えない時間のうねりにもう疲れてしまった。
純粋で汚れもなく、ただただ相手を思うだけなのに。
繰り返す恐怖から、逃れられない。
何度でも思い出して、その状況で僕たちは結ばれないことを知り、雨に流されて行く。
僕は終わらせたいのかもしれない。
キミが思い出さないように、キミを見つけても触れるのが怖くなった。
何度も何度も生まれ変わっても、僕は記憶が消えなくて。キミは上書きして生まれ変わる度に美しくなっていく。
なのに、なぜこの柵から抜け出せないでいるのか。何故君は、何度も裏切る僕をまた好きになってくれるのか。その問いを、僕は1000年近く聞けないでいる。
どうか、僕を忘れて、誰かを心から愛してくれ。安っぽい愛の言葉を囁いていた僕を、キミは忘れて真摯に向き合う誰を愛するべきなんだ。