ステンドグラスの光に彩られた中、大司教様が神のお言葉を受けるというのがこの国の大貴族の通例となっている。
大司教様が持っているのはスキルプレート。
そこには僕の名前が書かれていて、祈りを捧げるとそこにお告げの文字が浮かび上がってくるという寸法らしい。
と、黙って御祈りを聞いていると、そこで大司教様の体表が淡く輝き始めた。
後光がさしている――ということは、こういうことを言うのだろうか。
あるいは、光輪を背負っているというべきかな。
ともかく、天使様か大仏様みたいに神々しい感じになった大司教様はスキルプレートを眺めて小さく頷いた。
そして、しんとした大聖堂に、大司教様の言葉が響き渡った。
「それではヒロよ。神から授かりし汝のスキルを告げる」
僕だけじゃなくて、背後に控える父上と護衛の人たちまでもがゴクリと息を呑む。
そうして、いよいよ大司教様のお言葉が大聖堂に響き渡った。
「汝のスキルは――【豊穣小神セネーの微笑み】 栽培成長速度一・一倍 【風と大地の恵み】 栽培成長速度一・一倍だ」
そこで、後ろの方で「でかした!」という父上の声が聞こえた。
まあ、ウチの父上は金銭欲が凄いところがあって、軍人家系だというのにお金のことばっかりだもんね。
見た目は軍人の家系らしく、眼光も鋭いし、総白髪の長髪オールバックも似合ってて、中々に渋いオジサマって感じなんだ。で、服装なんかもやっぱり軍人らしく過度に豪奢に着飾るって感じではない。だけど、その実は……使ってる布地とかは派手に着飾る見栄っ張りの貴族もビックリの値段らしいし。
それはともかく、農業系スキルはどちらか一つが取れれば良い感じらしいし、二つ取れれば父上からすれば嬉しいだろう。
「それと……汝の他のスキルは【ガチ……】となる」
「ガチ……?」
「いや、文字がかすれて読みにくいのだ」
む? ガチとは何のことだと僕は小首を傾げる。
「それで……効果は何なのでしょうか?」
「通常はスキルプレートに効果が書かれるのだがな。今回は何やら怪し気な文字が並んでいるだけだ」
スキルプレートを手渡された僕は、そこに浮かんでいる文字に絶句する。
「な、何ですか……これは!?」
と、言うのもスキルプレートにはこんな感じで文字が書かれていた。
・スキル【ガチあhsxbl】
大司教様が持っているのはスキルプレート。
そこには僕の名前が書かれていて、祈りを捧げるとそこにお告げの文字が浮かび上がってくるという寸法らしい。
と、黙って御祈りを聞いていると、そこで大司教様の体表が淡く輝き始めた。
後光がさしている――ということは、こういうことを言うのだろうか。
あるいは、光輪を背負っているというべきかな。
ともかく、天使様か大仏様みたいに神々しい感じになった大司教様はスキルプレートを眺めて小さく頷いた。
そして、しんとした大聖堂に、大司教様の言葉が響き渡った。
「それではヒロよ。神から授かりし汝のスキルを告げる」
僕だけじゃなくて、背後に控える父上と護衛の人たちまでもがゴクリと息を呑む。
そうして、いよいよ大司教様のお言葉が大聖堂に響き渡った。
「汝のスキルは――【豊穣小神セネーの微笑み】 栽培成長速度一・一倍 【風と大地の恵み】 栽培成長速度一・一倍だ」
そこで、後ろの方で「でかした!」という父上の声が聞こえた。
まあ、ウチの父上は金銭欲が凄いところがあって、軍人家系だというのにお金のことばっかりだもんね。
見た目は軍人の家系らしく、眼光も鋭いし、総白髪の長髪オールバックも似合ってて、中々に渋いオジサマって感じなんだ。で、服装なんかもやっぱり軍人らしく過度に豪奢に着飾るって感じではない。だけど、その実は……使ってる布地とかは派手に着飾る見栄っ張りの貴族もビックリの値段らしいし。
それはともかく、農業系スキルはどちらか一つが取れれば良い感じらしいし、二つ取れれば父上からすれば嬉しいだろう。
「それと……汝の他のスキルは【ガチ……】となる」
「ガチ……?」
「いや、文字がかすれて読みにくいのだ」
む? ガチとは何のことだと僕は小首を傾げる。
「それで……効果は何なのでしょうか?」
「通常はスキルプレートに効果が書かれるのだがな。今回は何やら怪し気な文字が並んでいるだけだ」
スキルプレートを手渡された僕は、そこに浮かんでいる文字に絶句する。
「な、何ですか……これは!?」
と、言うのもスキルプレートにはこんな感じで文字が書かれていた。
・スキル【ガチあhsxbl】