王城に知らせが届いた。


勇者ケイ一行が、仲間の盗賊レミィによって暗殺されたと。
これを聞いた国民は、最後まで戦い抜いた勇者ケイ一行を賛美し、一方で盗賊レミィを激しく批判した。
街にあった勇者一行の像からは、レミィの像だけ取り壊された。
そして、すぐに盗賊レミィは指名手配されたが、6年間姿すら確認されていない。
そのため、生死すらわかっていない。


その次の年、新しい勇者達が各地から集められることになった。
しかし、前までなかった制約がひとつ設けられた。
それは、勇者一行に盗賊は連れて行ってはいけないというものである。


制約が設けられ、5年になるがこの制約を破ったものはいない。
破れば火炙りの刑に処されるからである。
それどころか国民は疑心暗鬼に陥り、よそ者に軽蔑の眼差しを送るようになり国は荒れていくようになった。