「それでも良いの、取り敢えず明日はリハビリの予定入っているんでしょ」

「まあな?」

「とにかく明日は行くね」

「別に良いけど、ちょっとでも具合悪かったらやめとけよ」

「分かっているって」

「ほんとにわかっているのか? 前にも言った事あるけどお前の事が心配だから言ってるんだからな?」

「分かったからもうそんなに言わないで」

「分かったよちょっと言い過ぎたよ。悪かったな?」

その後も二人は会話を続け、二人の幼少期の懐かしい話や翔の芸能界の話などの会話を楽しんでおり、そんな二人の会話は夕方まで続いた。

窓から差し込む日差しが長く伸び空がオレンジ色に染まりかけた頃、亨が言いにくそうに陽菜に告げる。

「ごめん陽菜、さすがにもう自分の病室に帰らないと」

「そうだね、もう暗くなっちゃうものね」

「ごめんな、また来るから。それと明日は待ってるから、でも無理だけはするなよ」

「分かっているって、大丈夫だからそんなに心配しないで」

そうして亨は後ろ髪をひかれる思いで陽菜の病室を後にした。