「うんさっぱりした。すっごく気持ち良くなったよ」

「そうか、それなら良かったな?」

「ねえ亨兄ちゃん」

「なんだ?」

「明日もリハビリあるんでしょ?」

「あるぞ!」

「何時から?」

「確か午後二時半くらいかな? それがどうした」

「明日土曜日だから由佳いつもより早く来てくれると思うんだ」

それが何なのだろうと不思議に思い尋ねる亨。

「だからなんだ?」

「もし由佳が早く来てくれたら由佳に車椅子押してもらって亨兄ちゃんのリハビリ見に行っても良いかなぁ?」

「別にいいけどそんなとこ見たってなにも面白くないだろ?」

「それでも良いの。だって亨兄ちゃんの近くにいられるし、近くにいればリハビリの応援も出来るでしょ?」

陽菜の放った最後の一言に亨は思わずクスッとしてしまった。

「応援て運動会じゃないんだから」

「確かに応援て言うのは変だけど、励ましたりできるじゃない」

「分かったわかった、じゃあリハビリテーションルームで待っているから。でももうすぐリハビリも終わりだと思うぞ! ちょっと松葉杖で歩けるようになればそれでいいんだから。もちろん松葉杖なしで歩けるようにこの先もリハビリを続けるだろうけどそれは退院してからだろうからな?」