ゆっくり扉を開けると特別室へと入って行く二人。

「よく来てくれたね、君たち僕のファンなんだって？」

「何で知っているんですか？」

陽菜は翔の言葉に驚いていたが、その後の翔の言葉に納得する。

「だって外の会話聞こえていたから」

「あっそうだったんですか、そうなんですもうずっとファンだったんです」

陽菜の言葉に由佳が続く。

「この子ったら翔さんの大ファンなのにテレビを見るにはテレビカードを買わないといけないからってずっとラジオの声だけで我慢していたんですよ！　それでもどんな顔しているのか想像するだけでも楽しいなんて言っちゃって」

「そうなんだね、ありがとうそれ程まで僕のファンでいてくれて」

ここで陽菜は挨拶もしていなかったことから自己紹介をしつつ挨拶をする。

「あっそう言えば自己紹介がまだでした。あたし三枝陽菜と言います」

「陽菜？　もしかしてあの陽菜か？　そう言えばどことなく面影があるな」

この時陽菜は突然の問い掛けに驚き首を傾げていた。